うっかり口にしてない?「イライラする子」に親が言ってはいけない言葉【公認心理師が解

時刻(time):2022-10-26 20:33源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
子どものイライラの背景とイライラしやすい年齢 子どもがイライラしていると、親はどう接したらいいのか戸惑ってしまうもの。特に次のような課題を抱えていると、子どもはイライラしやすくなります。 ・子ども同士の人間関係の問題 気の合う友達がいない、友達とけんかしている、仲間関係がうまくいっていない、など。 ・学校が合わない、行きたくない 学校が自分

子どものイライラの背景とイライラしやすい年齢

子どもがイライラしていると、親はどう接したらいいのか戸惑ってしまうもの。特に次のような課題を抱えていると、子どもはイライラしやすくなります。

・子ども同士の人間関係の問題
気の合う友達がいない、友達とけんかしている、仲間関係がうまくいっていない、など。

・学校が合わない、行きたくない
学校が自分の個性と合わない、学校が遠すぎる、先生との相性がよくない、など。

・家庭の居心地が悪い
プライバシーを保てない、家族の干渉が多い、家族と気が合わない、など。

また、子どもにはイライラしやすい年齢もあります。代表的な年齢は次の3つです。

1. 第一反抗期(3歳前後)
子どもの自律性が育つ年齢。思う通りにやってみたいのに、できないことで葛藤が生じ、イライラしやすくなります。

2. 第二反抗期(思春期)
子どもから大人に成長する年齢。大人に指示されずに自分の考えで行動したいと思うようになるため、親にイライラをぶつけたりします。

3. 受験期
進むべき進路に迷ったり、志望校に入れるかどうか、あせりや不安が生じたりします。勉強の仕方や成績、態度について注意しすぎると、強く反発します。


子のイライラには逆効果! 言ってはいけないNGワード

何気ない一言が、イライラしている子どもを混乱させ、苛立ちをあおってしまうことがあります。親が以下のようなことを伝えたときに、子どもはどう感じるのかを考えてみましょう。

「そんなにイライラしないで!」

怒りは自然に発生する感情であり、「イライラしないで」と言われても止めることはできません。無理に制止すると混乱し、逆にイライラが増してしまいます。

「親に向かってそんな態度をとるなんて」

怒りの気持ちを抑えられず、親に失礼な態度をとってしまうこともあるでしょう。ですが、それを否定されると、つらさを分かってもらえないことで、余計に反発心があおられてしまいます。

「そんな態度をとるなら、今後一切口をききません」

親から養育を放棄されたように感じられ、理不尽に感じてしまいます。「もうご飯を作ってあげないよ」「ここに置いて先に帰るよ」といった言葉についても、同様に感じます。

「そうなったのは、自分の責任でしょ」

たとえその通りであっても、改めてそう言われると、突き放されたように感じてしまいます。

「文句を言う前に、やるべきことをやりなさい」

「愚痴さえ言えないの?」という思いでやるせなくなり、一方的に命令口調で言われることで、反発したくなってしまいます。


イライラ・反発心にこめられた子どもの思いとは? 否定されると会話拒否や嘘も……

たとえ反抗的に見えても、子どもは親を信頼し、気持ちを分かっていてほしいと思っています。子どもが反発しながらも何かを伝えようとしているなら、親とのコミュニケーションから、何かのヒントを探りたいという期待があるのかもしれません。

しかし、上記のようなこと(NGワード)を何度も言われてしまうと、つらくなり、親と話をすることすらうんざりしてしまうでしょう。無駄な叱責を受けないように嘘をついたり、ごまかしたりするようになるかもしれません。

したがって、子どもにイライラを向けられたときには、その態度を否定しないこと。「自分ではどうしようもできない感情を抱えているのだろう」と捉え、感情に寄り添うことが必要です。

NGワードを言ってしまったら……「素直に謝ること」が最善の対処法

上のようなこと(NGワード)をつい言ってしまったときには、「ごめん。今の言葉は言いすぎだったね」と素直に謝りましょう。失言は誰にでもあることですが、気付いたときには、相手が子どもであっても、素直に訂正することです。これは、人としての正しい行動を示すという意味でも、重要なことではないでしょうか。

イライラすることは、誰にでもあるものです。子どもは親にだからこそ、素直な感情を出してくれたのではないでしょうか。「頭にくるほど嫌だったんだね」と感情を共有し、つらい気持ちをねぎらいましょう。それをせずに、叱責したり命令したりしても、子どもは納得できないでしょう。

無理やり言うことをきかせようとすると、たとえ子どもが表面的には従っているように見えても、心の奥では親に対する憎しみの気持ちをおぼえてしまいます。すると、成長するにつれて距離を置かれてしまうかもしれません。

イライラは自然な感情……「お互いさま」の気持ちで受け止めよう

親自身も、日ごろの生活の中でイライラすることはあるはずです。そうしたときに、子どもが何も言わないなら、子どもは親に気を使い、感情を刺激しないように配慮しているのではないでしょうか。

イライラするのも、お互いさまです。子どもがイライラしたときには、その怒りの奥にどんな感情があり、何を求めているのかを考えながら、接していくとよいでしょう。

大美賀 直子プロフィール

公認心理師、精神保健福祉士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタントの資格を持つメンタルケア・コンサルタント。ストレスマネジメントやメンタルケアに関する著書・監修多数。カウンセラー、コラムニスト、セミナー講師として活動しながら、現代人を悩ませるストレスに関する基礎知識と対処法について幅広く情報発信を行っている。


執筆者:大美賀 直子(公認心理師)
(エディタ(Editor):dutyadmin)
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