ときめくモノには理由がある。Sheage編集部が毎月、今心ときめくモノをpickup!今月は「透けて見えるアートな世界!キラキラ透明和菓子」をテーマに透明な中のアートを感じる和菓子をご紹介。第五弾は、レモンの輪切りが浮かぶ爽やかな棹菓子。京都「大極殿本舗(だいごくでんほんぽ)」の「レースかん」です。
輪切りのレモンが美しく並ぶ、夏らしい和菓子
photo:Sheage編集部
さっぱりとしたフルーツや野菜がおいしい夏。真っ先に食べたくなるのがレモンという方も多いのではないでしょうか?その1人であるSheage編集部の無類のレモン好きスタッフには、長年一度は食べてみたいと思っていた和菓子がありました。それが、レモンが浮かんだ姿がなんとも涼しげなこちらのお菓子。
明治18年(1885年)から京都で続く老舗和菓子店「大極殿本舗(だいごくでんほんぽ)」の夏限定品、「レースかん」です。
当時まだ珍しかったレモンを惜しげもなく使って
photo:Sheage編集部
透き通ったレモン色の羊羹に輪切りのレモンがいっぱいの、見た目から爽やかさあふれるレースかん。
羊羹と言っていますが、寒天で作られる透明の錦玉羹(きんぎょくかん)でできたお菓子です。温めて溶かした寒天が冷めた頃に、”京都の台所”として親しまれる「錦市場」で仕入れた新鮮なレモンを並べ、さらに寒天を重ねます。そこに蜜を加え、常温でゆっくり固めるそう。
レモンを1~2mmほどに薄く切り配置するのも、固まった寒天を切るのも、すべて手作業で行われており、完成までに2日かかるのだとか。
このお菓子ができたのは、昭和初期の頃。3代目が、当時まだ珍しくハイカラな印象だったレモンに目をつけ、それをふんだんに使ったお菓子を考案したのです。できあがったお菓子は、薄切りのレモンがレース編みの模様に見えることから、レースかんと名付けられたそう。今も目を引く美しさのお菓子は、その時代に多くの人を驚かせるものだったでしょうね…!
photo:Sheage編集部
弾力のある寒天は、口の中でぷるぷるとしながら崩れ、まるでジュレのよう。レモンの爽やかさはありつつも、酸味は控えめでやさしい甘さ。それにより、薄切りのレモンの酸味や苦味もしっかり感じられます。
和菓子ならではの繊細な味わいを楽しめ、夏のお茶請けにきっと喜ばれる一品。贅沢なゼリーのようでお子さんにも好かれそうですが、白ワインにも合いそうな大人な寒天という印象でした。
常温で保存できますが、食べる前には冷蔵庫でしっかりと冷やしておくのがおすすめ。私たちも冷やして食べ、暑さから解放されるうれしいお茶時間を過ごすことができました。
古都らしさを感じる包装も京都土産にぴったり
photo:Sheage編集部
「古都の印象菓」とプリントされた包装紙には、京都の名所である清水寺や、日本庭園の最高峰とも言われる桂離宮が描かれています。中には古い書物を思わせる懸け紙がされており、それも開くと黄色と紺色のコントラストが夏らしい紙でくるまれたすだれの包み。そのすだれをほどくと、早速レモンのフレッシュな香りが広がります。
実は包み紙などのデザインも、「レースかん」の手書きの文字も、3代目によるもの。細部まで自ら一貫して手掛けるこだわりの強さを感じます。京都旅を思い起こさせる日本らしいパッケージは、お土産や贈り物にぴったりです。
通常は店舗でしか販売されていないものですが、現在はJR東海が運営するお取り寄せサイト「いいもの探訪」で注文することができます。
レースかん 2本
2,900円(税込)
箱サイズ:13.8×24.2×5.3cm
販売期間:5月中頃から9月初旬頃まで
風情ある建物で味わえる、ちょっぴりハイカラなお菓子
photo:大極殿本舗