南国のフルーツ、マンゴー。ねっとりジューシーな食感で濃厚な甘みのあるマンゴーは、カロリーが高いのでは?と思う方もいると思います。しかし、意外と優れた栄養がたくさん含まれています。健康的なダイエットや美容に取り入れる食材の選択ができるよう管理栄養士が詳しく解説していきます。
マンゴーの「糖質」と「カロリー」
100gのカロリーと糖質量
Check- エネルギー量……68kcal
- 糖質量……15.7g
ほかの食物と比べると
| 可食部100gあたり | エネルギー(kcal) | 糖質(g) | カルシウム(mg) | βカロテン(μg) | 葉酸(μg) | ビタミンC(mg) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| マンゴー | 68 | 15.7 | 15 | 610 | 84 | 20 |
| バナナ | 93 | 21.1 | 6 | 42 | 26 | 16 |
| ブルーベリー | 48 | 9.8 | 8 | 55 | 12 | 9 |
| 桃 | 38 | 8.4 | 4 | 0 | 5 | 8 |
他の果物可食部100g当たりの栄養価を比べてみると、マンゴーの栄養価は高いことがよく分かります。果物にカルシウムが含まれているイメージはありませんが、他の果物と比べると比較的多くのカルシウムが含まれているのが分かります。また、他の果物と比べるとよく分かりますが、βカロテン、葉酸の含有量は、何倍も多く含まれています。
ダイエットに効果的な「摂取方法」
厚生労働省の「食事バランスガイド」によると、健康増進の観点から、果物摂取目標量は1日あたり200g程度とされています。マンゴーは、1個可食部で約260gあります。1個摂取したいところですが、糖質が多いため、糖質を制限している方は、半量を目安に摂取するのが良いでしょう。
おすすめの時間帯
朝の時間に食べるのをおすすめします。果物の糖質は、短時間でエネルギーに変わります。朝起きて、これからの活動に必要なエネルギーを作り出すのに、手軽に摂れる果物は最適です。反対に、夜に摂取すると、余分なエネルギーを身体に溜め込むために脂肪として蓄えられてしまうため、忙しい朝の摂取をおすすめします。
マンゴーに多く含まれる「栄養素」
βカロテン
βカロテンには、粘膜や肌の健康を保つ効果があり、細菌の感染や乾燥を防ぐ働きがあります。また、体内でビタミンAに変わり、活性酸素の働きを抑え、活性酸素を取り除く抗酸化力があります。体内の老化を防ぐ他、生活習慣病予防、発がん予防にも効果があると言われています。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、βカロテンは650μg(女性18~29歳)とされています。マンゴー半量摂取するだけで1日のβカロテンを摂取できます。βカロテンは、細かく刻んだり油と一緒に摂ると吸収率が上がります。効率的に摂取するためには、ヨーグルトなど脂質を含む食材に、ペーストにしたマンゴーを乗せた食べ方がおすすめです。
ビタミンC
ビタミンCには強い抗酸化作用があり、老化や生活習慣病予防に繋がります。また、LDL(悪玉)コレステロールが酸化するのを防いでくれるので血管疾患予防に繋がります。その他には、コラーゲンの合成に関わっています。コラーゲンは、細胞同士をつなぐ役割があり、血管や、筋肉、皮膚、骨などを強く健康に保ってくれています。ビタミンCは、熱や光に弱い性質のため、生のまま摂取することで、ビタミンCをしっかり吸収することができます。
葉酸
マンゴーは可食部100gあたり84μgと果実の中ではトップクラスです。葉酸は疫学研究から、受胎前後における葉酸摂取により胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクが低減することが報告されました。また、葉酸はビタミンB12と共に赤血球を作るので「造血ビタミン」と呼ばれています。また、DNAの合成や、たんぱく質の合成にも関わる成分です。これらのことから、特に胎児の成長にとって重要な栄養素とされており、厚生労働省では、妊娠を希望する女性は妊娠前から摂取することを推奨しています。ビタミンC同様に、葉酸は熱に弱い性質があります。摂取する際には、効率の良く摂取しましょう。
食物繊維
食物繊維は水に溶けにくい不溶性と、水に溶けやすい水溶性に分けられ、どちらにも整腸作用があります。不溶性食物繊維は保水性が高く、胃や腸で水分を吸収して大きく膨らむことで、腸を刺激し便通を促します。一方で水溶性食物繊維は、粘着性により腸内をゆっくりと移動することで、糖質の吸収を緩やかにし、食後の血糖値の急上昇を抑えます。そして吸着性によりコレステロールをくっつけて体外へは排出します。便秘の予防をはじめとする整腸効果だけでなく、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下などの働きがあります。現在、日本人に不足している食品成分ですので、積極的に摂取することが勧められます。マンゴーには不溶性と水溶性、どちらの食物繊維もバランス良く含まれているため、優れた整腸作用が期待できます。
「美容」への効果・メリット
しわ・たるみ・しみ予防
ポリフェノールや抗酸化作用の相乗効果が期待できるビタミンA、C、Eが摂取できることから、肌の老化予防や紫外線対策となります。
ニキビなどの肌トラブル
マンゴーに含まれるビタミンAには粘膜の再生効果があり、肌のトラブルケアにも強い味方になってくれます。さらに、肌荒れを防ぐ効果も期待できます。また、不溶性・水溶性食物繊維のバランスの良いマンゴーは、整腸作用の働きを活発にし、腸内の便や有害物質、脂肪、コレステロールを排出毒素を排泄してくれるため肌荒れを改善してくれます。
教えてくれたのは…
管理栄養士 山崎佳奈さん
大学卒業後、委託給食会社へ就職。献立作成・食材発注・原価管理・調理等の厨房管理業務を担当する。その後、障害者施設での栄養ケアマネジメント業務を行う。年齢、性別、疾患、障害等の個人の特性に合った栄養管理を得意とする。また、施設での食事の楽しみを活かしたイベントの企画運営を行っている。
引用
女子栄養大学(2022)食品成分表
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)
飯田薫子 寺本あい 一生役立つきちんとわかる栄養学
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
(エディタ(Editor):dutyadmin)