血液型によって異なる、なりやすい病気の傾向
日本人の血液の10%を占めるAB型。血液型別の性格診断には医学的根拠がありませんが、実は血液型によって病気のリスクが異なるという研究報告があります。
ここでは、AB型の人がかかりやすいと報告されている病気とそのリスクについて解説します。
AB型の人がかかりやすい病気……認知障害・水痘など
AB型の人がかかりやすい病気として、下記のような研究があります。
AB型では、認知障害になる危険性がO型より1.82倍と報告されています(※1)。また、AB型では、水痘、大腸菌、サルモネラ菌の感染症になりやすいと報告されています(※2)。水痘は水疱瘡とも言われ、空気感染するヘルペスウイルス感染症です。主に発熱と水を持った湿疹がみられます。
水痘は成人では子どもに比べると症状が重くなるために、ワクチンによって予防できますので、ワクチン接種が望まれます。
大腸菌は、胃腸炎から尿路感染症など、多くの感染症を引き起こします。サルモネラ菌は、食中毒の原因の1つで主に鶏肉の摂取で感染することが多く、発熱、嘔吐、下痢、血便などの症状が見られます。
生活環境や人種の影響もありますので、必ずしも病気になるとは限りません。
AB型に多い脳卒中・血栓リスク
脳卒中の危険性もO型より1.83倍と報告されています(※3)。脳卒中は脳の血管障害によって起こす疾患で、脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血などがあります。原因は、高血圧、糖尿病、動脈硬化、不整脈などの生活習慣病です。
また、血栓のリスクは、O型の人と比べて、2.73倍高くなっています。他の血液型より高くなっています(※4)。血栓が起こると、血管が閉塞し、脳梗塞を起こす危険が高くなります。そのため、結果として認知障害になる可能性があります。
そもそも血液型とは?「AB型は変わってる」は本当か
血液型は赤血球の表面にあるA抗原とB抗原の有無によって決まっています。AB型は、赤血球の表面にA抗原とB抗原があり、AB型と表現されます。
O型、A型、B型の血清には抗A抗体、抗B抗体がありますので、AB型以外の人にAB型の赤血球を輸血すると溶血を起こします。
AB型の人の血清に抗A抗体、抗B抗体はありませんので、血清を輸血する場合は、どの血液型でも可能です。
血液型と性格との関連性については医学的根拠がありません。性格は、遺伝要因と環境によって形成されます。そのため、一般的な血液型への思い込みであったり、同じ血液型の両親の性格および生活環境の影響を受けることによって性格と血液型は関連あるように思われるかもしれません。
【参考文献】AB型は要注意?血液型で異なる病気のリスク・気を付けるべきポイント(https://allabout.co.jp/gm/gc/4913890/)
小児科医・アレルギー専門医。京都大学医学部卒業後、日本赤十字社和歌山医療センター、京都医療センターなどを経て、大阪府済生会中津病院にて小児科診療に従事。論文発表・学会報告多数。診察室に留まらず多くの方に正確な医療情報を届けたいと、インターネットやテレビ、書籍などでも数多くの情報発信を行っている。
執筆者:清益 功浩(医師)