季節による体調の変化を整えてくれる、薬膳常備菜
寒い冬を越えて春に向かう季節の変わり目は、なんだか体がイマイチだったり、心が落ち着かなかったりといった不調が出やすくなる頃。寒さによる冷えやこわばりも、まだまだ気になります。そんなときこそ、薬膳料理で身体を整えていきましょう。そこでおすすめしたいのが、薬膳常備菜。和えるだけで簡単に作れる常備菜のレシピを2品紹介します。教えてくれたのは、料理家・国際中医薬膳師の齋藤菜々子さん。
料理家・国際中医薬膳師/齋藤菜々子さん飲食店を経営する両親の元で育ち、大学卒業後は一般企業に就職。忙しい日々の中で、食の重要性、特に家庭料理の大切さを実感し料理の道へ。さまざまな症状に合わせて食材や料理を提案できる薬膳の魅力を知り、中医学を学び国際中医薬膳師を取得。もっと身近に薬膳を取り入れてほしいと、家庭料理で実践できるレシピや情報を発信している。近著に『基本調味料で作る体にいいスープ』(主婦と生活社)
齋藤菜々子さんの公式Instagram
「薬膳の考え方のひとつに、季節の食材を選ぶというものがあります。そんな薬膳の食材は常備菜にするのがおすすめ。毎日少しずつ取り入れることで、体質の変化や不調への効果が表れてくるからです。和えるだけの簡単調理で、時間が経ってもおいしく食べられるようなレシピを考えました。作っておけば3〜4日は保存OK。副菜としていつでもすぐに食べられますよ」と齋藤さん。
齋藤菜々子さん考案、簡単薬膳スープはこちら▼
いつもの食材でゆる薬膳スープ!冬のカラダが喜ぶ2レシピ【齋藤菜々子さん考案】
1. 爽やかにエネルギーチャージ!「にんじんとしょうが・オレンジのラぺ」
「にんじんはお腹の調子を整える効果があり、薬膳において滋養に良い食材とされています。春先は情緒不安定になりやすいといわれる時季。オレンジのように香りが豊かな食材は気持ちをリラックスさせてくれます。香りのある食べ物は、全身の気を巡りやすくしてくれるので、春に取り入れてほしいですね」
レシピに使う食材の効能
・にんじん:消化機能を整える、血を作る・オレンジ:イライラをやわらげる
・しょうが:体を温める、免疫力を高める
材料
・にんじん……2本(約320g)・塩……小さじ1/2杯
・しょうが……2かけ(約30g)
・オレンジ……1個
a. 酢……大さじ2杯
a. オリーブオイル……大さじ2杯
a. 砂糖……大さじ1杯
a. 塩……小さじ1/2杯
作り方
1. にんじんを千切りにして塩を振り、水気を切る
にんじんは千切りにして、塩小さじ1/2杯を振ってもんでおきます。 15分ほど置いたら、しっかり絞って水気を切りましょう。2. しょうがは千切り、オレンジはいちょう切りにする
しょうがは千切りに、オレンジは皮をむいて5mm厚さのいちょう切りにします。3. すべての具材を和えれば完成
ボウルににんじん、しょうが、(a)をあわせてよく混ぜます。さらにオレンジを加えて、サッと和えれば完成です。 甘くてジューシーなオレンジと、まろやかな酸味がおいしいラペ。しょうががしっかり効いて、エネルギーがみなぎってくるようです。シャキシャキした食感や、フレッシュなオレンジの香りが気分を前向きにしてくれます。鮮やかなオレンジ色がひと品加わると、食卓が一気に華やぎますよね。
2. どんな料理にも合う!「ミニトマトとキャベツの梅みそ和え」
「秋冬は乾燥で私たちの体は体液を失いがち、というのが中医学の考えです。そのためしっかりと体液を補ってあげることが大切。トマトや梅はまさにぴったりの食材です。さらにキャベツは『健胃の食材』といわれ、胃の調子を整えてくれる効果があります。作り置きで、常にひと品添えるといいですよ」
レシピに使う食材の効能
・トマト:イライラをやわらげる、胃の調子を整える、体液を補う・キャベツ:胃の調子を整える
・梅:体液を補う
材料
・キャベツ……1/4個(250g)・ミニトマト……10個
・梅干し……1個
a. みそ……大さじ1杯
a. 砂糖……小さじ1杯
a. しょうゆ……小さじ1杯
a. ごま油……小さじ2杯
※梅干しによって塩分や大きさが異なるので、お好みでしょうゆを加減してください(今回は、1個あたり18g、塩分8%の梅干しを使用)
作り方
1. キャベツをカットし、レンジで加熱する
キャベツは食べやすい大きさに切り、平らな耐熱皿に広げます。上からふんわりとラップかけ、600Wのレンジで3分加熱します。取り出したら、ラップを外して冷ましておきましょう。
2. ミニトマトをカットする
ミニトマトは、横半分にカットします。3. 梅干しは種をのぞいて叩き、合わせ調味料とあわせる
梅干しは種をのぞき、包丁で叩いてボウルに入れ、(a)とあわせて混ぜます。4. すべての具材を和えれば完成
キャベツを絞って水気を切り、3のボウルに加えて和えます。 全体が馴染んだら、ミニトマトを加えてさっと和えれば完成です。 ジューシーなトマトと梅の酸味でさっぱり、加えて少し深みのあるみその味わいがおいしいひと品。キャベツの甘みもより引き立っています。どんなジャンルの料理にも、副菜として添えられそうです。和えたてでも、しっかり味が染みてもどちらもアリ!欠かせないおかずとして、常に冷蔵庫にストックしておきたいですね。
薬膳は、家庭料理で毎日少しずつ!
一見、いろいろなルールがあって食材選びや調理が大変そうな薬膳。ですが、実はNGな調理法もなく、とても身近なものなんです。自分の体や心の声をしっかり聞いて、合ったものを取り入れる。季節を意識した食材を取り入れる。このふたつのポイントを覚えて、おうち薬膳を実践してみてはいかがでしょう。
取材・文/島田みゆ
撮影/宮本信義
常備菜のレシピはこちら▼
白菜の大量消費レシピTOP10!作り置きやレンジで作る簡単メニューも
5つの冬野菜を使い切り。簡単「作り置き」レシピ10品を紹介
ごはんにもパスタにも合う常備菜!「キャベツとしらすのオイル蒸し」【伯母直美さん考案】