お家の中で最も衛生面に気を遣っているはずのキッチン。目に見えない汚染菌が繁殖しがちな意外な盲点が存在することをご存じでしょうか。
All About編集部では「キッチンの細菌」に関するアンケートを実施。その結果を発表するとともに、キッチンに潜む菌の危険性と増殖させないための掃除のコツを解説します。
8割以上が知らない「キッチン蛇口」の汚染菌
まずは「キッチン蛇口の汚染菌はトイレの便座より多い?少ない?」のアンケート結果を発表します。

便座より汚染菌が多いと回答した人は蛇口の取っ手で15%、蛇口のつけ根で13.6%という結果に。蛇口の取っ手は調理中に何度も触る場所ですが、汚染されているかも……という意識はあまり高くないようです。
便座より汚染菌がはるかに多い実態
花王が実施した「家庭内の衛生環境調査」によると、多くの家庭でキッチンの蛇口まわりには便座より多くの菌が存在し、その中には、大腸菌群や酵母・カビが多く存在していることが明らかになりました。

蛇口まわりに菌の数が多いのは、単純に「複数の人が、高頻度で触れるから」です。前に触れた人の手に付着していた菌が蛇口に付着し、次に触れた人の手に付着する……ということはあり得ます。
ただし、蛇口まわりから検出される菌はほとんどの場合、無害な菌であることが多いです。そのため、一般的には、健康被害について考える必要はありません。
問題は、菌の「数」よりも、菌の「種類」。例えば、大腸菌群の仲間のひとつである「腸管出血性大腸菌O157」などの菌が付着していた場合には健康被害が起こる可能性があります。
蛇口つけ根の掃除は多くが「1週間に1回」
続いて示すのは「蛇口まわりの掃除頻度」に関するアンケート結果。やはり蛇口まわりの掃除は見落とされがちなことが分かりました。

蛇口から菌が付着する可能性があることは、確かに注意が必要とされています。家庭で蛇口の菌が気になる場合は、こまめに掃除をするといいでしょう。
基本的には、使用したら蛇口をからぶきして、乾いた状態にしておくこと。毎回、からぶきするのは面倒ですがこれだけでかなり違います。
そのうえで、時間のある時に、洗剤や重曹、クエン酸などを使って水あかなどを掃除しておくと気持ちよく使うことができるのではないでしょうか。
※アンケートは、下記条件で実施
・男女比:男性 128名/女性 365名/回答しない 7名
・年齢比:10代 5名/20代 83名/30代 197名/40代 124名/50代 75名/60代 13名/70代 3名
・アンケート実施期間:2022年2月2~10日
メタボ研究を行いエビデンスに則ったダイエットを教える管理栄養士。小田原短期大学 食物栄養学科 准教授。女子栄養大学大学院(博士課程)修了。前職の病院での栄養科責任者、栄養相談業務の経験を活かし、現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養の基礎を発信している。
執筆者:平井 千里(管理栄養士)