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子どもの偏食って、本当に治すべきなの?親がやってはいけない3つの行動 | ビューティーガ

時刻(time):2022-01-26 10:26源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
慣習を、疑え。 子どもが最初から好き嫌いがないだなんて、むしろ違和感ありませんか? 子どもの食べず嫌いや偏食に悩んでいる親御さんはいませんか? 野菜を食べてくれない、お菓子ばかり食べている、最後まで食べてくれないなど、悩んでいる方をよく見かけます。私も6歳男児の母。食育については人並みに悩みながら試行錯誤をしていますので、親の心配や落ち込

 慣習を、疑え。

子どもが最初から好き嫌いがないだなんて、むしろ違和感ありませんか?

子どもが最初から好き嫌いがないだなんて、むしろ違和感ありませんか?

 子どもの食べず嫌いや偏食に悩んでいる親御さんはいませんか?

 野菜を食べてくれない、お菓子ばかり食べている、最後まで食べてくれないなど、悩んでいる方をよく見かけます。私も6歳男児の母。食育については人並みに悩みながら試行錯誤をしていますので、親の心配や落ち込む気持ちは痛いほど共感してしまいます。

 そんな苦労をしていますが、子どもの成長に寄り添いながら自ら実感することや、世の素晴らしい事例を学んだりすることで、少しずつ不安を解消しつつあります。今回はそんなお話をしながら、子どもの食育に悩む親御さんにとって少しでもヒントになれば嬉しいです。

 子どもの偏食は、本当に治すべき大問題なのでしょうか?

偏食傾向の子どもに対して、やってはいけないことがある


叱られる子供

※イメージです

 まず、子どもが食事をする上で、なぜ好き嫌いが生まれるのか? 偏食になるのか? について冷静に考えてみましょう。

 人間は細やかな感情を持つ生物ですから、“好き”や“嫌い”があることは、至って自然な現象。しかも食事は“生命の維持”に直結するものですから、出された食べ物に対して強い好き嫌いを表現すること、食べたことのないものに対して拒否反応を示すことは、いわば本能に忠実だからとも解釈できます。

 これをふまえた上で、食事中のお子様に対して次のようなことをしてしまっていないか、振り返ってみましょう。

・むやみに叱る、怒る。
・子どもの好みや自尊心を否定することで、劣等感を植え付ける。
・食事の時間が楽しくなくなるような経験をさせてしまった。

 いかがでしょうか? 子どもも大人も、大切な人に自分を否定されたときの悲しみや落胆は大きいものであり、結果自信や意欲の喪失につながる可能性があります。




チョコ大好きな息子に私がしたこと



偏食は治すべき?
 もし自分が子どもに対してそんなことをしているようなら、今すぐに改めるべきだと私は考えます。そもそも大人の私たちだって、誇れるような素晴らしい食生活を実践できているでしょうか? 少なくとも私は自信がありません。

 子どもは親(もしくはそれに変わる養育者)を見て育つところが大きいですから、もっとも優先的に伝えていくことは、食事を楽しむ能力や好きな食べ物を味わう喜び。それらが根底に根付いた上で、栄養バランスを検討しても決して遅くはありません。

 息子は3歳の頃からチョコレートが大好きでした。まわりからは心配されたこともありますが、「チョコ=悪」という偏見で子どもの好みを否定するのはおかしな話。

 むしろチョコレートの食べ比べやチョコスイーツの手作りを一緒に楽しむこと。チョコに関する絵本・辞典を読み聞かせすることで、チョコをきっかけに“食は楽しい”という価値観を培ってくれたように思います。そして6歳になった今、チョコ以外にも野菜、肉、魚をおいしく味わうことができるように成長しています。

 さあここまでで、子どもに対してやってはいけないことがわかったとしましょう。しかしながらそれだけで解決には至りません。いったいどうしたらよいのでしょうか?







叱るよりも、“褒める”ことを意識してみる


 意外と軽視されがちなのは、“褒める”という行為だと思います。子どもは成長するに従って、食事面でできるようになることがどんどん増えていきます。例えば、「いただきます」が言えるようになる。お箸を使えるようになる。こぼさずに食べられるようになるなど、毎日刻々と成長を遂げています。

 もしかすると苦手な食べ物を克服しようとチャレンジして失敗してしまった、なんていう子どももいるかもしれません。でもこれを残念と感じるのではなく、チャレンジした頑張りをしっかり称えてあげることこそが大事だと思います。

「○○はだめ!」「また失敗しちゃったね!」という言葉を投げかけるのではなく、できたことに対してポジティブな感情で満たしてあげることは、結果として食事が楽しい時間となり、食に対する知的好奇心も芽生えるはずです。

 もちろん親の知識や食習慣が完璧でなくてもよいと思います。一緒に栄養のことを調べたり、チャレンジしてみたりする経験が積み重なれば、栄養失調に陥ったり、共同生活に支障をきたす食習慣にはならないのではないかと思います。






偏食で有名な一流アスリートが確実に存在する



落合博満・著『戦士の食卓』(岩波書店)

落合博満・著『戦士の食卓』(岩波書店)

 ある分野において一流を極めた著名人が、実は偏食だったという事例を耳にすることが多くなりました。例えば、野球では、落合博満やイチロー。サッカーでは、中田英寿。体操の内村航平。ウサインボルトやタイガーウッズがマクドナルド好きだったなんていうエピソードも聞こえてきます。これらの事例から学ぶべき視点とはいったい何なのでしょうか? 私なりに考えてみると……。

 偏食を無理に改善しようとすることは、本人や家族にストレスを与えてしまうことにつながります。つまりその子が持つ才能・意欲に悪影響を与えてしまうかもしれない、一喜一憂し過ぎてはならない、という示唆をいただいたように思います。

 もっと大らかに構えるのもアリ。今や栄養バランスはサプリメントやスナックでも補える時代。すべての栄養を必ずしも3回の食事だけで満たす必要もなくなっていることは事実ですから、食事内容を考える大人にも柔軟性や寛容さは重要です。

 間違えてはならないのは、上に紹介したトップアスリートは、偏食だから成功したわけではないということ。子どもの一時的な食傾向を才能開花の足かせにしなかったことに成功の要因が潜んでいると、私は考察しています。

 まずは、「偏食は悪。治すべき」という慣習を冷静に疑ってみるのはいかがでしょうか? 親の根本的な思考を変えてみることで、子どもだけでなく親のネガティブ感情も軽減して、ブレイクスルーが見つかるように思います。

<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。ビューティーガール連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12



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