
5日に年明け最初の競りが行われた、東京・豊洲市場(江東区)。中でも毎年最も注目される最高値の本マグロ、いわゆる「一番マグロ」は、昨年と同じくマグロ専門仲卸のやま幸とミシュラン星付き店などを国内外に展開するおのでらグループが1,688万円で落札した。
彦麻呂は「マグロの油田や」

青森・大間の第38大運丸が昨年12月30日に釣り上げた211kgの本マグロは、午前のうちに豊洲から表参道の「廻転鮨 銀座おのでら」に運ばれ、報道陣を前に解体ショーが実施された。
手際よくサク取りされ、握り寿司になった一番マグロを一足先に試食したタレントの彦麻呂は、その脂の乗り具合を「マグロの油田や」と表現。また、得意のフレーズをもじって、「マグロの宝石箱や、2022!」と絶賛していた。
しかし、1,688万円という価格には初競りのご祝儀も含まれているはず。実際に一番マグロはどれくらい美味しいのだろうか。取材班も実際に食べてみることにした。
3時間待ちの人気

解体ショー終了後に入手した整理券は54組目。店頭を離れても電話がくる仕組みだったため、近くで原稿を執筆していたところ、電話が鳴ったのは15時前。待ち時間はじつに3時間弱という人気ぶりだった。
2貫で1,040円のご祝儀価格
211kgのマグロには骨や皮など寿司ネタにできない部分も含まれるため、握り寿司だとおよそ1万貫ほどになるという。そこで単純計算してみると、1貫が1,688円。

ところが、銀座おのでらでは1人1皿限定ながら、赤身と中トロの2貫セットで1,040円。これはかなりお得と言っていいだろう。
ネタの照りがスゴイ

席について注文すると、まもなく出てきたのが、こちらの一番マグロ2貫。右手前が赤身、左奥が中トロだ。筋がある中トロには、食べやすく包丁が入った江戸前の仕事も。

シャリは、酒粕からつくられた伝統の赤酢。キリッとした酸味がとくにマグロにはよく合う。赤身と中トロだったため、彦麻呂が評した「マグロの油田」という表現とはちょっと違うが、6日前に釣り上げられてからの熟成が抜群だったためか、香りが凄い。
ネタはキラキラしているほどの照り具合で、ねっとりとしたマグロならではの食感も初体験と言っていいレベルだった。
同じ仲卸のマグロと比べてみた

一番マグロは1人1皿限定だが、銀座おのでらでは今回の落札でも力を合わせた仲卸・やま幸の本マグロを提供している。そこで比較のために赤身と中トロを注文してみた。


こちらは、「冷凍もの」とのこと。美味い、たしかにおいしいのだが...残念ながら先に食べた生の本マグロ、しかも新年の初競りで「日本一」の評価を受けた一番マグロと比べてしまうと、全くの別物と言っていい。
一番マグロを食べたのは記者も初の体験だったが、これまで食べたことがないレベルの段違いの上物だった。落札したやま幸の山口社長が「6日も止めておいてこの状態のマグロは凄い」と評価するのも納得だ。
こんなマグロを一般人が食べられるのはこうしたイベントくらいのもの。落札額は2年連続の値下がりだったが、来年はまた億を超えるようなシーンが見られるかもしれない。
(取材・文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)