『夫はホテルオークラ元総料理長、妻は料理家 ふたりの食卓』(KADOKAWA)。タイトルを見ただけで、異次元の世界、と敬遠してしまいそう。でもちょっと待って。ホテルの味が簡単に我が家で再現できるとしたら、絶対にやってみたい!と思いますよね。
夫婦でのんびり、普段のゴハン
長年連れ添った夫婦がともに料理のプロ、お互い腕を競い合ってケンカしないの?と勘繰ってしまうのは私だけではないはず。本書にはレシピやメニューの写真だけではなく、夫と妻がお互いを尊重し合う空気感まで流れているのです。朝ごはんにフレンチトースト、子どもと一緒に豚こまカレー等々。ちょっと手を伸ばせば私達にも真似ができてしまう、日常まるごと、本書で味わってみませんか。
一手間で簡単ホテルテイスト
本書から、ホテルオークラで大人気だったメニューのひとつ、グラタンを紹介します。なすとトマトとひき肉の組み合わせは、ブランチにもちょっと豪華なディナーにもイケる一品。いつもの材料で、ミートソースとベシャメルソースも手作りできちゃいますよ。
<なすのグラタンドリア風> 材料(2人分)

なす 2本(250~270g)
温かいご飯 240g
★ミートソース 200g
★ベシャメルソース 100g
おろしたグリュイエールチーズ 30g
サラダ油 大さじ2
塩、こしょう 各適量
★ミートソース
材料(でき上り量300g)
あいびき肉 100g
玉ねぎのみじん切り 70g
トマト 2個
トマトペースト 大さじ1
小麦粉 大さじ1/2
にんにくのみじん切り 1/2片分
ローリエ 1枚
オリーブ油 大さじ1/2
塩 小さじ1/3
こしょう 少々
作り方
1. フライパンにオリーブ油を熱し、ひき肉を入れて炒めて、色が変わったら玉ねぎを加えてしんなりするまで炒める。
2. にんにく、小麦粉を加え、粉っぽさがなくなるまで炒める。
3. 皮を剥き粗みじん切りにしたトマト、トマトペースト、ローリエを加えて10分ほど煮て塩、こしょうで味をととのえる。
★ベシャメルソース
材料(でき上り250g)
小麦粉、バター 各15g
牛乳 1カップ
塩 小さじ1/2
こしょう 少々
作り方
1. 鍋にバターを溶かし、小麦粉を入れてバターと粉を混ぜ合わせるように弱火で炒める。
2. 牛乳を加えて、泡立て器で混ぜながら4~5分弱火で煮て、塩、こしょうで味をととのえる。
いざ!<なすのグラタンドリア風>の作り方

1. なすは2㎝幅の輪切りにし、塩、こしょう各少々をふる。ご飯はボウルに入れ、塩、こしょうを各少々をふって混ぜる。
2. フライパンにサラダ油を中火に熱し、なすの両面が色づくまで焼く。
3. グラタン皿に1のご飯を入れ、なすを並べてその上にミートソースをかけ、さらにベシャメルソースをかけてチーズを全体にふり、オーブントースターか230℃に予熱したオーブンで12~15分焼いて焦げ目をつける。
※ご飯になすをのせ、覆うようにミートソースをかける。
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レストランではサフランライスだったそうですが、白いご飯でもワンランク上の味に仕上がります。ソースを2種類手作りするだけで、特別感がただよいますよね。朝ごはんから夕ごはん、保存食まで、本書に載っているのは普通の家庭料理がメインです。調味料も普段使いのもので十分ですし、買い足す必要はありません。日常を彩るのは、ほんの少しの心配りと気配り。ふたりの食卓が、私達に大事なこと教えてくれました。
―小説家・森美樹のブックレビュー―
<文/森美樹>
森美樹
1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)を上梓。Twitter:@morimikixxx
(エディタ(Editor):dutyadmin)
