お笑いカルテット、ぼる塾の田辺さんといえば、芸能界きってのスイーツ女王として有名です。そんな田辺さんが、日本全国から厳選したスイーツをおしえてくれました。

『あんた、食べてみな! ぼる塾田辺のスイーツ天国』(マガジンハウス)には、洋菓子、和菓子、チョコレートにジャムまで、五感を刺激するスイーツがいっぱい。その数、92品。全部食べてしまいたい! と欲望のままにネットでポチしてしまいそうですが、そこはスイーツの女王、田辺さんの掟があります。お店や作り手に敬意をはらう、鉄の掟を本書からおさらいしましょう。
スイーツへの愛は、食べるだけにあらず
田辺さんによる「スイーツの掟」は全部で6項目。ここでは特に大事だと思う項目を3つ紹介します。

・ネットやSNSの評判だけでなく、自分の舌で「おいしい」か判断すること。
・作ってくれた人のことを想い、雑に食べてはダメよ!
・デザインや包装に心が惑わされて”パケ買い”するのは卒業。本当においしいものは、ちゃんと中身で勝負してるから!
ネットの情報は参考程度に、自分の感覚を信じてスイーツ探しの旅に出かけましょう。味覚は各々違います。でももちろん、作り手は精魂込めて作っています。スイーツに込められた思いと一緒に、しっかり味わいましょう。そして見栄えだけでなく、地味でも何か惹きつけられる、性格美人のようなスイーツも要チェックです。
みんな大好き、シュークリーム
定番中の定番、だからこそレベルの高さが問われるスイーツといえば、シュークリーム。目利きの田辺さんが選んだのは、派手さはないけれど安心安定のド直球で攻めるシェ・タニ新東京店の「舞浜シュークリーム」です。コクのあるのに舌触りはなめらかなカスタードクリームに、薄くて香ばしいシュー。トッピングのアーモンドがアクセントとなって、いくつでも食べられそう。飽きのこない味と胃にもたれないやさしさは、作り手の愛情そのもののようです。ひとつ200円というお値段もうれしい。
最強!ピスタチオ×フィナンシェ

こっそり食べたい秘密のおやつ、あるいは、ちょっとした手土産にも便利なおやつといえば、焼き菓子です。田辺さんをうならせたのは、PISTACHIOMANIAの「ピスタチオフィナンシェ」。今やコンビニスイーツもピスタチオ系が花盛り。もはやグリーンなら何でもピスタチオな勢いですが、こちらのフィナンシェはフィナンシェとしての品格を失わずに、ピスタチオの風味を醸し出しています。6個入りで1620円という、お値段もなかなかリーズナブル。試す価値は大いにアリです。
夢のようなプリンジャム

最後に紹介するのは、かなりの変化球。セルフィユ軽井沢の「スイートプリンジャム」です。なんと、プリンをジャムにするという荒技に出ました。でも、プリンをクッキーにのせて食べてみたい、とか、プリンをロールケーキに包んで食べてみたい、とか、夢見た人もいるのではないでしょうか。このプリンジャムなら私達の夢が叶うのです。田辺さんも「塗ってからトーストすると絶品です」と激推し。
ページをめくるだけでお腹が空いてきそうな本書。田辺さんの幸福にあふれた笑顔に、私達も癒されること間違いなしです。
―小説家・森美樹のブックレビュー―
<文/森美樹>
森美樹
1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)を上梓。Twitter:@morimikixxx
(エディタ(Editor):dutyadmin)
