食品の保存や食材の下ごしらえ、小物の整理や収納など、幅広く使える保存バッグ。けれども、たった1度使用しただけで、捨ててしまうのは「もったいない」と感じたことはありませんか? 特に、プラスチックごみが問題になっている昨今、繰り返し使える商品があったら……そんなわけで今回は、アメリカから上陸したエコで便利な保存容器に注目、実際に使ってみた感想をレポートします!
繰り返し使える! 100%プラスチックフリーの保存容器
今年から多くの店舗でレジ袋が有料化されました。私も必ずエコバッグを持ち歩くようになり、すっかり“サステイナブル”な気分になっていたのですが、ある日ふと気が付きました。知らないうちに、プラごみを大量に出していると……。
料理をしている際、食品の冷凍や冷蔵、下味調理などで使ったフリーザーバッグを躊躇なくポイポイ捨てていたのです。とはいえ、食品を保存したバッグは、一度使ったら再利用しないのが基本。ならば、食品の保存や調理に使っても再利用できる商品はないものか? とネットで調べ始めました。
そして見つけたのがコチラ。100%プラスチックフリーのシリコーン製保存容器『スタッシャー』です。
食品の冷蔵・冷凍保存はもちろん、電子レンジや湯せん、コンベクションオーブンなどで調理することができるスタッシャー。耐熱温度は250℃、耐冷温度は-18℃で、幅広い温度帯に対応。低温調理や蒸し料理、電子レンジでの解凍・加熱・調理、コンベクションオーブンで肉や魚を焼いたり、おかずやごはんを冷凍・冷蔵保存したりと、様々な場面で活躍します。
米カリフォルニア州に住む1人の女性が脱プラスチックを目指し、健康や環境に最大限配慮しながら生み出したこちらの商品。原料は、医療用器具や乳幼児用の製品にも使用されているピュアプラチナシリコーンなので安心して使えます。そして何より、洗って繰り返し使えるのが特徴で、食洗器でも洗浄可能とのこと。
エコで安全で便利。なんとも優秀なアイテムですが、実際の使い心地はどうなのか? さっそく試してみましょう。
火が通りにくいニンジンを蒸してみた
では最初に、スタッシャーを使ってニンジンを蒸します。
なかにニンジンを入れ、空気を抜きながら密閉します。特許技術のピンチロックシステムによりしっかり密閉することができます。
鍋のお湯が沸騰したら、ニンジンが入ったスタッシャーを静かに入れ、しばらく放置。
その結果、13分だとまだ固く、15分だと固めのアルデンテのような感じに。その後は火を止めて、スタッシャーは密閉したまま、鍋の中にしばらく置いておきました。それから20分くらいしたら、フォークがさせるくらいの固さに蒸し上がりました。火が通るまでに約30分……ニンジンの乱切りだから、けっこう時間がかかったのかな?
火が通る時間は、食材や切り方によって変わってくると思います。
野菜は長い時間ゆでると栄養素も流れてしまうといいますが、スタッシャーに入れて蒸せばその心配もなし。ピンチロックシールをしっかり押して密閉すれば、栄養素、旨味などを閉じ込め、食品を新鮮な状態に保つそうです。
蒸したニンジンは、今度酢豚を作るときにでも使うので、容器ごと冷凍します。
湯せんで豚の生姜焼きも作れる!
次は、スタッシャーのウェブサイトに載っている数あるレシピの中から、豚の生姜焼きを作ってみました。
スタッシャーに豚肉と調味料(しょうゆ、みりん、酒、砂糖、しょうが)を全て入れ、調味料がお肉に絡まるようによく揉んでおきます。スタッシャーを揉んで味をなじませることができるのはすごく便利!
10分くらい置いて、お肉に味がしみ込んできたところで、湯せんにかけます。まずは15分ほど鍋に入れておいたのですが、肉に完全に火が通っていなかったので、もう少し鍋に入れておきます。なんだか火の通り具合にムラがあるような感じだったので、結局30分ほど湯せんにかけました。
生姜焼きはいつもフライパンで焼いてるので、ちょっと不安を感じつつ食べてみると……これはビックリ。抜群においしい。
肉がやわらかく、味がしっかりしみ込んでいます。スタッシャーを揉んで下味をつけたのがよかったのか、湯せん調理がよかったのか、その両方がよかったのかはわかりませんが、とにかくおいしい。
これまで自分が作ったしょうが焼きのなかでも、かなり上手にできたほうだと思いました。
肉全体になかなか火が通らないのは気になりましたが、「こんなにおいしくできるなら、次もこの方法で作ろうかな」と思うほどの出来でした。
ミネストローネを冷凍→豚肉のトマト煮込みにアレンジ
わが家でいつも余ってしまうおかずNO.1のスープ。今回もミネストローネがやたら余ってしまったので、スタッシャーで冷凍保存することにしました。
そんなわけで余ったスープを入れ、冷凍庫へ。容器が自立式なので、なにかと楽です。
電子レンジを使えばラクに解凍できるかと思いますが、私は湯せんで解凍しました。
解凍ついでに、冷蔵庫にあったマッシュルームと豚肉のソテーも入れて湯せん調理。
沸騰させたお湯のなかでしばらく放置しておけば、豚肉のトマト煮込みのような一品になります。
冷凍、解凍、調理までスタッシャー1つで済むのは、かなり便利です。
すごく使えるけど、気になる点も……
スタッシャーは、電子レンジやコンベクションオーブンでも調理することができますが、私が今回試したのは湯せんのみ。というのも、購入したスタッシャーがなんと、わが家のレンジに入らなかったからです。購入前にサイズは確認したものの、いざレンジで調理しようと思ったら、サイズが大き過ぎてレンジに入らないという残念な結果に。スタッシャーの購入を検討されている方には、お手持ちの調理器具のサイズと合うか、入念にチェックされることをぜひおすすめします……。
ただレンジやオーブンが使えたら、かなりレパートリーが広がるだろうな~とは思いつつ、湯せんだけでも使い道は色々あると感じました。
気になった点としては、調理後にニオイとぬめりが残り、なかなか落ちないことです。たとえば、豚肉の生姜焼きを調理した後、ニオイと豚肉から出た脂がスタッシャーに残り、洗ってもなかなか落ちませんでした。過炭酸ナトリウムと中性洗剤にしばらくつけた後、何度か洗ってやっとニオイとぬめりが気にならなくなりました。また、ミネストローネを冷凍・解凍して湯せん調理した後には、スープの色が付着し、やはり何度か洗う必要がありました。(あくまで手で洗った場合。食洗機を使う場合は、異なる可能性もあります)
洗って繰り返し使えるのはエコで経済的である一方、ニオイやぬめり、着色が気になって何度も洗うと、その分水も使うことになり、手間もかかります。「家事に時間がかけられない」「ニオイやぬめり、着色があるとすごく気になる」という方にとっては、従来の使い切りタイプの保存袋のほうが、使い勝手が良いかもしれません。
従来の保存バッグと比べると、どうしても高く感じてしまう
料理以外にも、小物の整理や収納、さらにポーチやランチボックスとしても使えるスタッシャー。洗って何度でも使えてエコなところが最大の魅力です。ただ、従来の保存バッグに比べると、あまり気軽に買える価格ではないかもしれません。
たとえば今回私が購入した『スタンドアップ ミディアム アクア』だと1個2300円(税抜き)。
でも従来の保存袋であれば、バッグが数十枚も入って、1箱わずか数百円で買うことができます。100円ショップでも、様々な種類のポリ袋やフリーザーバッグが販売されていますよね。私自身、これまで安価な保存バッグを大量に購入&使用していたので、今回スタッシャーを買う時は正直、割高に感じました。
スタッシャーも1個1200円前後~から買える種類もあるので、すべての商品が高いわけではないのですが、これまでスーパーや100円ショップで気軽に買っていた保存袋と比べると、やはり高く感じてしまうところは否めません。ですので、最初は安い価格帯の商品から試してみて、自分のライフスタイルに合うようであれば、高い商品を少しずつ買い足していくという方法でもよいかもしれません。
ちなみに、最近のプラごみ削減の流れを受けてか、同じようなシリコーン製の保存袋が出回るようになってきました。たとえば人気の300円ショップ「3COINS(スリーコインズ)」でも、繰り返し使えるシリコーン保存袋が300円(税抜き)で販売されています。今後もこのような商品が続々と登場するかもしれませんので、まずは手が出しやすい価格の商品から試してみてもいいと思います。
従来の使い切りのフリーザーバッグやポリ袋、繰り返し使える保存袋……価格や用途、環境負荷などいろいろと踏まえたうえで、自分の生活に合ったアイテムを選びたいですね。
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プラスチックごみ問題は年々深刻化し、「2050年には、海に生息する魚よりもその量が上回るかもしれない」という衝撃的な予測もあるそうです。だからといって、日常生活でゴミを出さないために「あれもダメ、これもダメ!」と制限していては、息が詰まってしまいます。なるべくストレスを感じることなく、楽しみながら、長く続けていける方法を自分なりに模索していきたいものです。
<文/青山文>
(エディタ(Editor):dutyadmin)












