
世界チャンピオンが東京進出!九品仏「Comme’N TOKYO(コム・ン トーキョー)」
2年に一度開催される国際製パンコンクール「モンディアル・デュ・パン」。2019年の第7回大会にて総合優勝を果たしたのは、なんと日本人でした。その職人こそが、当時、群馬・高崎市にあった「Comme'N(コム・ン)」のオーナーシェフ大澤秀一さん。喫茶店の駐車場の片隅で営んでいた小さなベーカリー。口コミで評判がじわじわ広がり、遠方から買いに来る人もいるほどの人気店に成長しました。その「コム・ン」が、満を持して東京に移転。自由が丘の隣・九品仏に旗艦店をオープンしました。
約100種のパンが並ぶ、パン好きのための天国
東急大井町線・九品仏駅を降りてすぐの街角に「Comme’N TOKYO(コム・ン トーキョー)」はあります。営業は朝の7時から。「営業中はパンを売り切れにしたくない」という大澤シェフの考えから、どの時間に訪れても、豊富にパンが並びます。 シンプルな外観で目を引くのは、大きなガラス窓。ズラリと並んだパンや、パンを買う人とスタッフの活気あふれる様子が外から眺められ、道行く人も思わずのぞき込んでいきます。「お客様には、パン屋にパンを買いに来たのではなく、パンを作っている厨房に入り込んだような気分でパンを見てもらいたいと思って設計しました」(大澤シェフ) 店に入ると、左手にガラス張りのサンドイッチ工房、右手にパンが並ぶ棚があり、その奥に全工程をオープンにした厨房が広がります。イキイキとパンを作る職人たちの姿、店内に満ちるパンの香ばしい匂いは幸せそのもの。
対面式で選ぶパンは、時間変わりのものも含めて一日100種類ほど。気さくなスタッフと会話しながら選んでいけば、いつもと違うおいしさに出会えますよ。
作るのは、日本人にとっておいしいパン
「年配の人が懐かしく感じ、お子さんもおいしいと思えるパンを作っていきたいですね。ハード系も本場に寄せるのではなく、日本人が食べやすいものを目指しています。ですから、見た目と違ってやわらかいんですよ」(大澤シェフ)世界が認める技術を持ちながら、日本人にとって“おいしい”パンが「コム・ン」のパン。そんな数々をさっそく紹介しましょう。
小麦の旨みを噛みしめる「バゲット・ア・ラ・マン」
350円
手ごね(ア・ラ・マン)で作ったバゲット「バゲット・ア・ラ・マン」。濃い色合いから本格的なハード系を想像しますが、外皮はパリッと薄く、クラム(中身)はしっとりとしています。かぶりついてもサクッとかみ切れる軽快さが魅力で、バゲットは硬くて苦手という人にもおすすめ。 小麦粉と水を手でさっくり合わせ、イーストや酵母を最小限に入れてあまり練らないという、フランスでも新しい製法で作っているのだとか。ほのかな酸味と、じんわり湧いてくる小麦の旨みがたまりません。もちっとやわらか「パン・ド・ミー」
400円(1斤)/800円(2斤)
定番人気の食パン「パン・ド・ミー」。通常、食パンの成形は機械でおこなわれますが、「コム・ン」では職人の手で生地ひとつひとつの状態を確かめながら作っていきます。 カリッとした耳に、キメの細かいクラム。湯種を使っているためモチっとした食感です。おすすめの食べ方は、厚切りのトースト。表面がパリッと香ばしく、中が軽い口溶け。このコントラストはクセになりそうです。バターの芳醇な香り「クロワッサンA.O.P」
300円
一日に6回焼き上げる人気メニュー「クロワッサンA.O.P」。フランス産発酵バターがポイントのクロワッサンです。「値段が高いけど、どうしてもこのバターが使いたかった」と大澤シェフが言うだけあって、バターの芳醇な香りがたまりません!層をしっかり際立たせるため、生地を折り込む回数を減らしているのだそう。ホロホロと崩れる香ばしい外皮と、しっとりした中身が絶品で、夢中でほおばってしまいます。
きな粉、大豆、クルミを堪能「きな粉とクルミのパン」
600円
カットすると、茶と白のマーブル模様が楽しい「きな粉とクルミのパン」。ハード系のように見えて、食パンのようにしっとり。直火焙煎で色味や香りを引き出したパン専用の大豆粉を使っているため、きな粉の芳ばしい香りが漂います。噛みしめると、大豆のやさしい甘さと、クルミの香ばしさがじんわりとあふれます。
併設工房で手作り「シャンボンブール」
1,000円
「コム・ン」では、より本格的なサンドイッチを楽しんでもらおうと、調理専門スタッフが常駐するサンドイッチ工房を併設。いくつかのサンドイッチは、作りたてをいただけます。使用するハムやソーセージは、兵庫県芦屋にあるシャルキュトリー(ハム・ソーセージ)の専門店から専門店から取り寄せたもの。“おいしい”ものを作りたいという大澤シェフの想いが詰まっています。 「シャンボンブール」は、バゲットと同じパンを使用し、具材はハムのみというシンプルなサンドイッチ。カリッと香ばしいパンと、ジュワーッとあふれるジューシーなハムの旨みが溶け合う贅沢なひと品です。
世界チャンピオンのシェフは、パンを愛する若き職人
オーナーシェフの大澤さんは、群馬県でベーカリーを営む両親のもとに生まれ、「パンがあるのが当たり前」という環境で育った方。自然とパン職人を目指した大澤さんがもっとも影響を受けたのが、神戸のベーカリー「Ca marche(サ・マーシュ)」の西川功晃シェフだといいます。「ひと通り学んだつもりでしたが、自分がやってきたことはまったく違ったんだと気付かされました。西川シェフは、生地をまるで赤ちゃんのように扱うんですよ。すると、それまでうまくできなかったパンもちゃんと焼き上がる。その感覚を大事にし、若いスタッフにも伝えるようにしています」(大澤シェフ)
▲店内には「7th MONDIAL DU PAIN 2019(モンディアル・デュ・パン)」総合優勝のトロフィーが並ぶ
店名「コム・ン」とは、“Nのように”という意味で、Nは西川シェフの頭文字。世界大会に出場するきっかけも、西川シェフに付いて大会を見学したのが始まりだったそう。世界一になったシェフは、師匠の教えを愚直に守り抜き、若いスタッフに伝えていくことを大切にしているパン職人なのです。
「お客様に応援してもらえるベーカリーになりたい」
「本当は、山のなかで静かにパンを作って、顔なじみの人だけが買いに来るような店をやりたかったんですよ」と語る大澤シェフ。シェフの下でパン作りを学びたいと全国から集まる若いスタッフが、成長する場になればという想いも「コム・ン」には込められています。バリエーションの多さも、スタッフの勉強になればといろいろ教えているうちに増えてしまったのだとか。
「ベーカリーは、パンを作るだけではなく、お客様に心地よく買ってもらうことも大事。お客様に応援してもらえるような店にしていきたいですね」(大澤シェフ)
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