
教えてくれた人
燻製二スト / 佐藤暁子さん日本燻製協会代表。燻製ニスト、フードコーディネーターとして燻製料理の魅力を発信する。燻製教室やメディア出演など幅広く活躍。著書に『俺の燻製料理』(宝島社)がある。毎月都内を中心にオリジナルの燻製教室を主催し、予約が取れないほどの人気を誇る。『フェリシモ』ではちょい足し燻製プログラム燻製プログラムを監修。
日本燻製協会 | 公式サイト
燻製で「おつまみ」も「調味料」もぐんとおいしくなる
前回の記事では、燻製ニストの佐藤暁子さんに100円ショップでそろえられる道具と作り方の基本を教わりました。ボウルと網を使って燻製を作る方法はとっても簡単! 高温で直火にかける“熱燻(ねっくん)”は、加熱時間が最長でも7分なので手軽にできるのもうれしいところです。基本的な燻製を作る方法は前回記事を参考にしてみてくださいね。
100均アイテムで作れる!はじめての燻製ガイド【おうちで燻製しませんか#1】
第2回目の今回は、基本の燻製を作る方法でどんな具材を燻煙できるかをご紹介していただきます。佐藤さん:
「ご紹介するのは初心者が挑戦しやすい具材4種と調味料2種です。調味料も燻煙にすると味わいがぐっと深くなって旨味が増しますよ。
使うチップはどんな食材にでも合う初心者向けのサクラを用意しました。100円ショップでもサクラのスモークチップは購入できます。
おつまみも調味料も火加減にさえ気を付ければ、誰でも失敗なくおいしい燻製が作れます」
すぐできるおつまみ4種
チーズ
<材料>チーズ……適量
<作り方>
1. 焼き網の大きさに合わせてカットしたクッキングペーパーの上にチーズを並べる
2. 中火と弱火の間の火加減で燻し、煙が出始めたらごくごく弱火にする。計7分間燻す
3. 火を止めたら5分ほど置いて完成
佐藤さん:
「最初に挑戦しやすいのがチーズです。チーズが網にくっつかないよう必ずクッキングペーパーを敷きましょう。
チーズはあらかじめ加熱してあるプロセスチーズを使ってください。それでも溶けやすいので、ある程度間隔を空けて並べてくださいね。おすすめのチーズはQBB。ほかのチーズに比べ溶けにづらいため、形が崩にくいですよ」
ミックスナッツ
<材料>ミックスナッツ(有塩)……適量
<作り方>
1. クッキングペーパーの上にお好みのナッツを置く
2. 中火と弱火の間の火加減で燻し、煙が出始めたらごくごく弱火にする。計7分間燻す
3. 火を止めたら5分ほど置いて完成
佐藤さん:
「燻製おつまみの定番と言えばナッツ。下処理がいらないので手軽に燻製が楽しめる材料のひとつですが、必ず有塩のものを使ってくださいね。
燻製ナッツは燻煙してから少し置くとカリっとした食感になりますよ。基本的には1回の燻煙でひとつの食材をおすすめしていますが、ミックスナッツはチーズと一緒に燻煙しても大丈夫です」
ポテトチップス
<材料>ポテトチップス(うすしお味)……適量
<作り方>
1. クッキングペーパーの上に、ポテトチップスを置く
2. 中火と弱火の火加減で燻し、煙が出始めたらごくごく弱火にする。計2分間燻す
3. 火を止めたら5分ほど置いて完成
佐藤さん:
「ポテトチップスは重なりなどは気にせずに、無造作に置いてもらって構いません。ほかの具材とは異なり、燻煙時間は2分間です。ポテトチップスの油に煙がくっつきやすく、すぐに焦げ臭くなってしまうので、短時間で切り上げるようにしてください」
たらこ
<材料>たらこ……2本
<作り方>
1. たらこ表面の水分を軽く拭き取り、たらこをクッキングペーパーの上に並べる
2. 中火と弱火の火加減で燻し、煙が出始めたらごくごく弱火にする。計7分間燻す
3. 火を止めたら5分ほど置いて完成
佐藤さん:
「たらこの水分はしっかり拭き取らなくても大丈夫です。キッチンペーパーで軽く拭いてからのせましょう。
火が強いとこげてしまうので、注意しながら作業してくださいね。たらこは水分が多いのでほかの具材と一緒にせず、単体で燻煙したほうがいいですよ」
旨味が深まる調味料2種
塩
<材料>塩……適量
<作り方>
1. アルミカップの中に塩を適量入れ、焼き網の上に置く
2. 中火と弱火の火加減で燻し、煙が出始めたらごくごく弱火にする。計7分間燻す
3. 火を止めたら5分ほど置いて完成
佐藤さん:
「何にでも合うので料理のアクセントとしておすすめなのが燻製塩です。調味料の場合はクッキングシートではなく、アルミカップを使います。煙がよく周るよう縁が低いタイプがおすすめです。
塩の量に決まりはありませんが、表面に香りがつくので少し広げて置くといいでしょう」
醤油
<材料>醤油……100cc
<作り方>
1. 小さめのステンレスボウルに醤油を100cc注ぐ
2. 中火と弱火の火加減で燻し、煙が出始めたらごくごく弱火にする。計7分間燻す
3. 火を止めたら5分ほど置いて完成
佐藤さん:
「燻製の醤油は卵かけごはんにぴったり! どんな種類の醤油でも香りはつくので、ご家庭にある醤油でチャレンジしてみてくださいね。小さめのステンレスボウルを使うと、作業しやすいですよ。
燻製の調味料は冷蔵庫で2週間ほど保存できます。それ以降は燻製独特の香りが飛んでしまうので、早めに使い切るようにしましょう」
慣れてきたら上級編にもトライ!
完成した燻製をいただきましたが、どれもスモーキーな香りがたまらなくてお酒がどんどん進んでしまいそうな味わいでした。ちょっとしたひと手間でおうちにある食材が、ここまで贅沢なご馳走になるとは感激です!今回は基本のレシピを教わりましたが、最後に上級編についてもお聞きしてみました。
佐藤さん:
「燻製作りに慣れてきたら、もうひと手間加えるレシピを試してみてもいいかもしれませんね。例えば、スモークチキンやイカの燻製などです。
スモークチキンの場合は下味をつけた鶏肉を燻製にしてから焼き上げます。イカはゆでて下味をつけてから燻製にしてみましょう。燻製は基本的に香りをつける調理法なので、下味をつけてから燻煙してください。また肉や魚など生食できない食材を燻製にするときは、必ず加熱してからお召し上がりくださいね」 佐藤さん:
「燻煙にする具材を研究しても楽しいと思います。今回ご紹介した“熱燻”は燻煙する温度が高いため、ジューシーに仕上げたいベーコンや熱を入れたくないスモークサーモンには不向きですが、おつまみ系の食材なら柿ピーやかにかまなど、手軽に挑戦できて失敗も少ないです。
私は燻製スイーツを作ってみたくて、生クリームを燻製にしてアイスクリームを作ったことも!みなさんもいろいろな材料で試して燻製作りを楽しんでみてください」
燻製ライフをはじめよう
たった数分のひと手間で、お馴染みの具材をとびっきりのご馳走に変えてくれる燻製。燻製にできる材料も幅広く、佐藤さんのお話を聞けば聞くほど燻製の奥深さを知ることができました。しかも、道具は100円ショップでそろえられ、初心者でも気軽にチャレンジできるのもうれしいところ。おうち時間の楽しみ方を探している人こそ、燻製調理法にトライしてみてはいかがでしょうか?取材・文/大瀧亜友美
写真/植松富志男(macaroni編集部)