
舌の肥えた大人たちを魅了する西荻窪の名ビストロ
落ち着いた街並みの中に、舌の肥えた大人も納得のビストロやバルが点在する西荻窪エリア。そんな街で、「リーズナブルでおいしい本格フレンチを食べるならココ!」と支持されているのが『ビストロ グラン ソレーユ』だ。
テーブルクロスがピシッと掛けられたテーブルが外からも見え、さっそく上質な料理がいただけそうな予感が漂う。


ベテランと若手の絶妙なチームワーク
『ビストロ グラン ソレーユ』の魅力的な料理は、厨房の見事なチームワークから生まれることは、案外、常連客でも知らないかもしれない。
東京の有名ホテルでキャリアをスタートさせた後、21歳で渡仏。フランスでは4年間、星付きの有名レストランなどで本場のフランス料理、特にジビエ料理について学んだ。
帰国後も数々の有名ホテルで働き、その間にもイタリアにも渡り、1年間イタリア料理を学ぶ。『ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ』では、立ち上げ時から参加し、2番手まで務めた後、国立の老舗レストラン『ル・ヴァン・ド・ヴェール』の総料理長に就任した。
2002年に三鷹で、最初に『ビストロ グラン ソレーユ』をオープン。その後、もう少し広い場所を求めて、現在の西荻窪に移転した。その熟達した技による料理には、たくさんのファンがいる。


ベテランの木村シェフを中心にして、サポートする若手2人、野口さんと白井岳さん。3人の一糸乱れぬチームワークで生み出すのは、ソースから盛り付けまで丁寧に作られた端正な料理だ。
そこに暮らしている人々のためのフレンチ

「その土地にあった料理を作ることを大切にしています。フランスのレシピそのままで作るのではなくて、日本人の口に合う、ここで暮らしているお客様に喜んでもらう料理を作るように心がけています」(木村さん)

鶏や豚、牛といった様々な種類の肉を合わせたパテは、脂身の代わりに豚足を入れることで、しつこくないコクが実現。ピンクのソースは、甘酸っぱいビーツとヨーグルトのソース。

スペシャリテは絵画のように美しい前菜

一度作るのを止めたら、ファンからのリクエストが相次ぎ、復活したという人気メニューだ。
シャキシャキ食感の野菜とコンソメで煮た穴子、軽くボイルした海老を、穴子を煮たコンソメのジュレでつないでいる。コンソメジュレのうまみの加減が絶妙で、野菜や魚介のそれぞれの風味が生きて、花畑のように素材のおいしさが開花する。


上がグリーンピースの冷製スープ、下がコンソメのジュレの2層になっている。グリーンピースの風味のあとにふわっと広がるコンソメがなんとも上品。
同店では、スープのベースになるコンソメ、ソースのベースになるフォンドヴォー(牛骨のだし)、フュメドポワソン(魚のだし)などをすべて自家製している。コンソメなら4日間、フォンドヴォーは3日間、 だしをとるところから始まる気が遠くなりそうな作業。そんな時間と手間の積み重ねで、最後の一滴まで余すことなく食べたくなる絶品ソースやスープが作られる。

こちらもソースが絶品。フュメドポワソンにさらにオマール海老のだしをプラスして、2つのうまみを凝縮。皮目がパリッ、身がふっくらとローストされた淡泊なスズキの味わいにリッチなコクをプラスしている。
メインの肉料理は、鮮度と火入れにこだわり

ペルシャードとは、パセリとニンニク、パン粉を混ぜたものだが、同店では、ニンニクをジャム状にして肉に塗り、その上から細かくしたパセリとパン粉をのせて焼いている。色とりどりの野菜と相まって、庭園のように鮮やかな一皿だ。
ソースは、エシャロット、白ワイン、エストラゴンにつけ込んだビネガー、フォンドヴォー、羊のだしで作ったソース。ほんのり酸味があるので、お肉をさっぱり食べられる。

「脂身にしっかり火入れをすると脂が抜けて、歯切れが良くなるんです。脂身への火入れが甘いと臭みにつながります。ジビエ料理でも大切にしていることです」と野口さん。

「肉を寝かすところもありますが、それでは、ジビエ特有の野性味が強くなります。新鮮なものを使うことで、ジビエに馴染みのない人でも食べやすくなりますし、内臓までしっかりソースや料理でお出しできます」(木村さん)
コースのフィナーレは爽やかに

7品のコースは前菜もメインもしっかりボリュームがあるため、デザートは重くならないスイーツをそろえている。いずれも酸味を効かし、さっぱりした味わいでコースのフィナーレを締めくくってくれる。

手間を惜しまない料理の数々が、訪れるファンの心を豊かにする

「そろそろ後進に道を譲らないと」と木村さんが語るが、まだまだベテランシェフと若手シェフとのタッグから生まれる料理を堪能したいと、多くのファンも願っているだろう。
今回はご紹介できなかったが、自慢のジビエ料理は、遠方からわざわざ食べに訪れる人もいるほどの評価も高い。食べやすいと評判のジビエもぜひ試してみたい。
【メニュー】
<ディナー>
・Aコース(サービスディナー・ご予約のみ) 4,300円
(アミューズ・オードヴル・魚料理 又は 肉料理・本日のデザート・コーヒー ・小菓子)
・Bコース 5,500円
(アミューズ・オードヴル盛り合わせ・本日のスープ・魚料理 又は 肉料理・本日のデザート・コーヒー・小菓子)
・Cコース 7,000円
(アミューズ・オードヴル ・本日のスープ・魚料理・お口直しのグラニテ・肉料理 ・本日のデザート・コーヒー・小菓子)
・スペシャルフルコース 10,000円
(アミューズ・オードヴル・スープ・魚料理・お口直しのグラニテ・肉料理・デザート・コーヒー・小菓子)
<ランチ>
・Aランチコース(サービスランチ) 2,200円
(オードヴル・スープ・メイン・デザート・コーヒー)
・Bランチコース 3,300円
(アミューズ・オードヴル・スープ・メイン・デザート・コーヒー)
・Cランチコース 5,000円
(シェフおまかせフルコース)
・スペシャルフルコース 7,000円
(厳選素材を用いたフルコース)
<ドリンク>
・グラスワイン 700円~
・ボトル 3,000円~
※本記事に掲載された情報は、取材日時点のものです。また、価格はすべて税別、テーブルチャージ代別になります。
ビストロ グラン ソレーユ (Bistrot Grand Soleil)
東京都杉並区西荻北3-9-13050-3314-2819(お問合わせの際はぐるなびを見たというとスムーズです。)
ランチ 11:30~15:00
(L.O.14:00)
ディナー 17:30~22:30
(L.O.21:00)
水曜日

この記事の筆者:小田中雅子(ライター)