現役東大生や東大卒の面々。もはや芸能人と言っていいほど目覚ましい活躍ですが、ついにフィットネス界にも登場しました。『東大卒トレーナーの脚やせ大全 - 頭のいい説明で1分でわかる! –』(ワニブックス)。キャッチコピーは「頭のいい説明で1分でわかる」。
筋トレもただがむしゃらにやるよりは、ムダを減らしてサクサクやる時代。著者で東大卒の美脚専門パーソナルトレーナー、みすたーだいどーさんは言います。「脚やせを実現するために重要なことは、修正すべきポイントを正しく「評価」すること。そのためにはカラダの構造や機能を正しく知っておく必要があるため、この本では「原理」を詳しく説明します」。
なるほど、確かに既存の筋トレ本は、方法をメインに取り上げていたように思います。
見た目で損する「内巻き股関節」
「股関節が内側にねじれ、重心が悪いと脂肪がつく」「内巻き股関節は実際の体重より多く見せてしまう」。さっそく、おそろしいことを指摘されました。この「内巻き股関節」自体、聞きなれない言葉ですが、足全体が内股になっていると考えればわかりやすいでしょう。この「内股股関節」による悪影響をまとめますと・・・
・股関節が内にねじれやすい
外ハリ脚、O脚になりやすい
・特定の筋肉だけを使う
前ももや外もも、ふくらはぎといった単独の筋肉だけを使うことで、ほかの部分に脂肪がつきやすくなる
・お尻を使わずペタペタ歩く
お尻の筋肉を使えていない歩き方は、ふくらはぎを使いすぎて太くなる危険性がある
・足裏全体で立てない
足裏全体で体重を支えられない分、別の筋肉がカラダを支えるので、その部分がたくましくなりやすい
股関節とは、「太ももの骨と骨盤をつなぐ関節」です。「歩行時には体重のおよそ3倍もの力がかかる」と言われています。皆さん、ここまで読んで、じゃあ、どうしたらいいのよ?と若干イラッとしましたよね。では結論=エクササイズへ移りましょう。
脚やせへの近道は「外旋六筋」
「美脚のインナーマッスル、外旋六筋の覚醒」。また聞きなれない言葉が登場しました。
エクササイズを紹介する前に1分ください。「外旋六筋は、股関節と骨盤をつなぐインナーマッスル。股関節の動きを安定させ、股関節を外にねじりやすくして、股関節の動きを圧倒的にスムーズにしてくれます」という、今までなぜ誰も教えてくれなかったんだ?的な深層部にひそんだ6種類の筋肉です。
理屈はさておき、ここを攻めれば最強なのでしょう。
☆外旋六筋ストレッチ
1 壁に足の裏をつけて、スタートポジションをつくる

壁に脚を向けて仰向けになり、左膝を90度に曲げて壁に脚の裏をつけます。右の足首を左の膝にひっかけます。手は力を抜いて、カラダの横に添える。
2 股関節をしっかり広げて、固まっているお尻の筋肉を伸ばす

右手で右膝を壁の方向へ押します。カラダと右のすねが垂直になるあたりまで押して、右のお尻を伸ばして30秒キープ。反対も同様に行います。頭とお尻は、しっかり床につける。
「足の裏を壁につけるだけで“こんなに違うのか!”と思うほど股関節が伸びる~!!」と本書。写真だとラクそうに見えますが、やってみるとこれが案外キツイ。普段いかに股関節を使いこなしていないかがわかります。ですが、力を加減しながら少しずつ伸ばしていくと快感に変化。まさに股関節が覚醒した瞬間でしょうか。
私、日をあけて、外旋六筋ストレッチ+通常の脚やせストレッチ、と、通常の脚やせストレッチのみ、を比較してみたのです。やはり事前に外旋六筋ストレッチをやると、脚の柔軟さと疲労感が違いました。
お次は、お尻のビリビリが癖になるストレッチです。
☆卍ストレッチ
1 脚で卍のような形をつくるところからスタート

床に座り右脚はカラダの前に、左脚は後ろに曲げます。かかとと膝は床につけて、右のお尻に重心を乗せます。右手は床についてカラダを支え、左手は腰に。かかとと膝は床から浮かないように。膝の角度は90度より狭く。
2 脚の付け根を伸ばして股関節をハメる

左の股関節をひねって前へ押し出し、内ももに力を入れ、左膝で床を押します。脚の付け根あたりを伸ばして30秒キープ。お尻と太ももの境に刺激が入るのを感じます。反対も同様に行います。
こちらのストレッチも、場所も取らず、おまけに簡単。本書いわく、「お尻と太ももの境目と股関節部分がビリビリ~っとくる感じ!」。特に無理しているわけでもないのに、心地よくビリビリするのです。これまた快感! ふたつのストレッチで外旋六筋が完全に覚醒しました。
意外に無視できない「足裏、足首」
私、立っているかぎり足指は普通に地面につくものだ、と信じていました。が、「足指5本が地面についていないと、地面との設置面積が減り、立ったときにふらついて姿勢と重心が崩れてしまいます」という事実。

すなわち、足指が地面につかない人が増えているということ。いわく「足指の関節が固くなってしまっているから」。女性はヒールの高い靴やつま先の狭いパンプスの中で、足指には負担がかかっていそう。
さらに、足首をやわらかくしておくのも大事です。「足首がやわらかくなれば、歩くのがスムーズになり、ふくらはぎの負担が圧倒的に減ります」という結論。
足裏も足指も、足首も、クリームやオイルでケアしても、関節までは気が回らなかった人も多いかもしれません。今日からはぜひ、関節をほぐすことを心がけてください。
「評価」と「原理」、そして実践で構成された本書、これからの筋トレは賢くコスパよく、が新しいのです。
―小説家・森美樹のブックレビュー―
<文/森美樹>
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森美樹
1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)を上梓。Twitter:@morimikixxx
(エディタ(Editor):dutyadmin)

