料理はしても、「しない」が新しい。昨今の料理本は、いかにラクをするかがテーマになっていますが、『めんどうなことしないうまさ極みレシピ』は、とにかく「しない」にこだわった本。著者のジョーさん。は料理研究家ですから、もちろん「美味い」もはずしていません。
とはいえ本書は、「計量しない」「包丁を使わない」「余らせない」「火を使わない」で構成されているのですから驚き。別段変わった調理器具も使わず、誰かに自慢したくなるメニューがパパッとできてしまうのです。
缶詰で立派にハッシュドビーフ風

「今日、ハッシュドビーフ作ったの」。ついドヤ顔してしまいたくなるメニューのひとつ、ハッシュドビーフ。そんなハッシュドビーフ風の一品が、15分でできるのです。こちらは「計量しない」レシピの代表格。材料もそろえやすいので、ぜひトライしてみて。
☆シェフが作ったみたいなハッシュドビーフ風
※2食分 15分
【材料】
コンビーフ 1缶
玉ねぎ 中1個
トマトジュース 1パック(200ml)
牛乳 1パック(200ml)
固形コンソメ 1個
バター 1かけ(10g)
ごはん 2膳
トッピング 刻みパセリ(ふたつまみ)
<作り方>

1 玉ねぎを薄切りにする。
2 フライパンにバターを溶かし、玉ねぎを入れてしんなりするまで炒めたら、コンビーフを加える。
3 コンビーフをほぐし混ぜる。
4 トマトジュース、牛乳、固形コンソメを加え、混ぜながら強めの中火で10~12分ほど煮詰める。器にごはんを盛り、フライパンの中身をかける。
私、本書を読んだその日に速攻で作りました。ハッシュドビーフ=薄切りの牛肉でなくてはならない、という概念をくつがえしているのが、まずカッコイイ。よくよく考えればコンビーフも牛肉ですからね、便利に使っていいわけです。それにしても、こんなにラクしていいの?という具合にササッとできました。しかもハッシュドビーフが醸し出す、ごちそう感はそのままなのです。
アイデアが秀逸な炊き込みご飯
女性が大好きなアボカド。大量に買ってきたはいいけれど、持て余すこともありますよね。そんな時は、ベーコンと一緒に炊飯器にポン。炊き込みご飯の登場です。

☆アボカドベーコンの炊き込みご飯
※4食分 5分(炊飯時間をのぞく)
【材料】
アボカド 1個
厚切りベーコン 100g
米 2合
バター 10g
固形コンソメ 2個
粗びき黒こしょう 2振り
<作り方>

1 アボカドは縦半分に切って、種を取り除いて皮をむく。
2 米を研いで炊飯器に入れ、2合の目盛りまで水を入れる。
3 アボカド、厚切りベーコン、固形コンソメを加え、炊飯する。
※炊き込みモードがあればそちらで、なければ通常モードで炊飯
4 バターを加え、しゃもじなどでアボカドを崩しながら混ぜたら、粗びき黒こしょうを振る。
アボカドとベーコンとバター、まさに黄金ルールなメニューです。休日のブランチや、昼間から飲みたい!という日にピッタリではないでしょうか。とろけるチーズをトッピングして、焦げ目がつくまでトースターにイン。個人的には、そんな食べ方もアリかと思いました。
「台所に立つのが楽しくなるように」がモットーだという、本書。味の妨げになるストレスを全部排除したらこうなった、という究極の「しない」を味わえる一冊。おいしい、と、楽しい、を一緒に体験するレシピ、あなたもさっそく作ってみてください。
―小説家・森美樹のブックレビュー―
<文/森美樹>
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森美樹
1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)を上梓。Twitter:@morimikixxx
(エディタ(Editor):dutyadmin)
