ブームが定着し、行列のできるかき氷店が全国各地に出現している。そして、今夏のブームは「お酒入り」。フローズンカクテルとはまた違った、大人のためのかき氷のお味は?

イエロの「NIGHT KAKIGORI ラムベリー」
ベリーソースと自家製ラムミルクソースがたっぷりかかっている。ベリーの甘酸っぱさとミルクの控えめな甘さがマッチ。マスカルポーネホイップクリーム(150円)を足すとコクが増す。1400円
夜の新デザート! スイーツの新境地「お酒×かき氷」
うだるような蒸し暑い日が続くと、ひんやりした冷たいものを食べてクールダウンしたくなる。そんな夏の風物詩であるかき氷は’17年頃から変わらずブームが継続中。しかも、年々少しずつバージョンアップしており、いま話題となっているのがアルコール入りの“大人のかき氷”だ。
シロップに混ぜたり、吹きかけたり、かき氷とアルコールの絡ませ方はさまざまだが、まずご紹介するのは、シロップやソースにリキュールを使用する、かき氷専門店「イエロ(Yelo)」だ。
’14年4月、東京・六本木にオープンすると、ティラミスやバナナきなこなど、珍しい味わいのかき氷が一年中食べられるとあって、一躍人気店に。定番や月替わりなど、多種多様なメニューがあるなかで注目したいのが通称「ナイトかき氷」。夜遅くまで営業しており、カフェとしてだけでなくバー感覚で利用できる同店自慢の、お酒を使ったかき氷だ。
冷たいカクテルを飲んでいるような気分
「自家製のラムミルクソースのほか、カルーアやミントリキュールを使ったものなど、常時9種類を用意しております。夜は、飲んだあとに立ち寄られたり、男性のお客さまのご利用も多いですね。もちろんご希望があれば、昼間でもお召し上がりいただけます」(代表の三ツ野寿美礼さん)
実は、アルコールは冷たいものでは感じにくくなるので、食べはじめは酔っぱらう感覚はない。しかし食べ進めるうちに、ほんのりとまわってくる。そして氷が溶けてくるとドリンク感が増し、冷たいカクテルを飲んでいるような気分で楽しめるのだ。
また、オレオやタピオカ、マスカルポーネホイップクリームなど、トッピングを選んで自分好みにカスタマイズできるのもうれしい。
希少なスピリッツをまとった贅沢な一杯
次に紹介するのは銀座にある国産クラフトビールとワイン、天然氷のかき氷の店「麦酒屋るぷりん」。有名無名を問わず、日本で生まれた酒を厳選し、気の利いたつまみとともに提供する店だ。
「かき氷の氷は、日光の四代目徳次郎の天然氷を使っています。冬の間に2週間ほどかけてじっくりと凍結した氷は、硬くて解けにくいという特徴があります。そのため、うちでは15分から20分ほど室温において、少しやわらかくしてから削ります。そうすると、鳥の羽根のように軽い、ふわふわのかき氷ができるんです」と、店主の西塚晃久さんは説明する。

麦酒屋 るぷりんの「桃と国産シェーブルチーズのムース」
夏の季節限定かき氷。とろりと甘い桃のソースと、ほのかに塩けを感じるシェーブルチーズの相性が最高。アブサンの複雑味が加わると、まるで上等なオードブルを食べている感覚に。2600円
途中でアルコールをスプレー!?
そして、その食べ方こそが、同店のかき氷の真骨頂だと言える。
「半分まではそのまま食べて、途中でレモンにはイチローズモルト(ウイスキー)を、桃には辰巳蒸留所のアブサン(薬草リキュール)をスプレーで吹きかけて召し上がることをおすすめしています」
小さなスプレーに入った酒を、2、3プッシュほど吹きかけて食べると、味わいの複雑さと深さが増す。酒好きならば、思う存分吹きかけて食べたいところだが、ソースやムースとの味のバランスを考えると、かき氷に酒をふんわりとまとわせる程度がいいだろう。
15時から18時、22時以降はかき氷とドリンクのみでも利用でき、4月に同ビルの1階下にオープンした姉妹店でも注文可能だ。
仕事帰りやデートの〆に大人のかき氷。真夏の夜に、そんなクールな過ごし方はいかがだろう。
かき氷はイチゴもレモンも同じ味!?

イチゴにレモン、ブルーハワイ――幼い頃、縁日でどの味にしようと悩んだ記憶のある読者も多いだろう。しかし一般的なかき氷のシロップは、色が違っても原材料はほぼ同じ。違いは着色料と香料だけなのだ。
つまり目隠しをして、鼻をつまんで食べると、おそらくどれがどの味なのかわからなくなる。なんだか騙されたような気分だが、フレッシュフルーツを使った自家製ソースのかき氷専門店が増えたいま、舌が真っ赤になるイチゴ味が恋しくなってくる!?
<取材・文/SPA!編集部 撮影/土居真紀子>
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