【もくじ】

女性が便秘になりやすい理由~女性ホルモンの影響

まずは女性と便秘の関係について、基本的なことを教えていただきます。

―「女性は男性にくらべて便秘になりやすい」と言われますが、それはなぜですか?

「まず、女性ホルモンの影響があります。女性ホルモンには卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種類があります。生理前に多く分泌される黄体ホルモンは、血管に水を引き込む働きがあります。そのため便も水分を取られて硬くなり、出しにくくなってしまうんです」

便が硬くなりやすい生理前には、水分を含んで便を柔らかくしてくれる「水溶性食物繊維」が多い食べ物を意識して食べるのがおすすめです。

「ラッキョウやエシャロット、キウイやアボカドなどは、水溶性食物繊維が多い食材です。便が硬くなりやすい人は、日頃から積極的に食べるといいですよ」

生理前に体がむくんで体重が増えたり、便秘がちになったりするのは、女性にとってはいわば当たり前のこと。生理が始まれば、黄体ホルモンの分泌が少なくなり、便も出やすくなるはず。一時的な不調であれば、あまり気にしないでもよさそうです。

女性が便秘になりやすい理由~腸を動かす筋肉不足

「もうひとつの理由は、腸の動きの悪さです。便は、腸そのものが動く“ぜん動運動”と、お腹周りの筋肉による”腹圧“によって押し出されます。女性は男性に比べて腸を動かす筋力が弱い人が多いので、どうしても便秘になりやすいんです」

お腹痩せのためにお腹周りの筋トレをしていたら、だんだんお通じがよくなった。そんな声をよく聞くのは、腹筋だけでなく腸を動かす筋力がアップしたおかげかもしれません。便を押し出すには筋肉をしっかり鍛えることも必要。とはいえ、筋肉を鍛えるためには、それなりの時間がかかりそうです。

洋式トイレが便秘の原因!?

―日頃の食生活や運動以外で、便秘解消にすぐに役に立つことはありますか?

「洋式トイレと和式トイレだったら、和式を使うのもひとつの方法です」

―なぜ和式トイレがいいんですか?

「人の体の構造から考えると、まっすぐ座る洋式トイレより、前かがみでしゃがみこむ和式トイレの方が、より排便に適した姿勢になるんです。昔より便秘に悩む人が多くなった原因として、よく食生活の欧米化があげられますが、洋式の便器が多くなったことも一因になっていると私は考えています」

排便のストッパー“直腸肛門角”って何?

「排便のときに重要になるのが、直腸の角度です。直腸と肛門はまっすぐになっていた方が便は出やすくなります。でも、実際には恥骨直腸筋という筋肉によって、腸はほぼ直角に曲げられています。これを直腸肛門角といいます」

―直腸肛門角が排便のストッパーになってしまっているんですね?

「立っているときや座っているときに便がもれないのは、直腸肛門角がストッパーの働きをして、肛門が閉じているおかげです。排便のときには、直腸肛門角を開く必要があります。和式トイレでしゃがんだ姿勢をとると、直腸肛門角が開いてストッパーがゆるみ、腸がまっすぐになるため、便が通りやすくなります。洋式トイレで背筋を伸ばして座った姿勢では、直腸肛門角は十分に開きにくいんです」

洋式トイレでの排便時間は和式トイレの2倍以上!

洋式と和式のトイレでの排便時間の違いについて、イスラエルのシキロフ博士が行った興味深い実験があります。それぞれの排便時間はどう違ったのでしょうか?

洋式トイレでの排便にかかる時間は、なんと和式トイレの倍以上。さらに和式トイレの方が、排便のあとのスッキリ感も高いという結果が出ました。

今の一般的な洋式トイレの便座は40㎝前後。20~30年前の洋式トイレの便座の高さは35㎝程度が主流でした。最近ではさらに便座を高くして、高齢者の方などが立ち座りしやすいようにした商品も増えています。

どんどん排便しにくい高い便座が増える中、便をスッキリスムーズに出すにはどうしたらいいのでしょうか?

洋式トイレVS和式トイレ、どっちがおすすめ?

―排便のためには、なるべく和式トイレを使った方がいいということですね

「和式トイレにもメリットとデメリットがあります。和式トイレは排便には適した姿勢なのですが、膝を深く折ってしゃがむ姿勢は、膝や腰にかなり大きな負担となります。また、急な血圧変動が起こったり、転倒する危険もあります。排便時間だけをみるのではなく、トータルで考えると、私は洋式トイレをおすすめしています」

では、洋式トイレで便秘を解消したいときには、どうすればいいのでしょうか?

排便に最高のポーズは“ロダンの考える人”!?

「洋式トイレでも和式トイレに近い状態をつくれる姿勢があります」という大竹先生。

それが”ロダンの考える人“のポーズ。
そのポイントは2つ。

〇ひじをモモにつけるくらいに前傾する
〇かかとを少し浮かせる

すると、直腸と膀胱の角度がまっすぐになり、腹圧がかけやすい、理想の排便姿勢に近づくのだそうです。

大竹先生考案の便秘解消ステップSULUTTO

大竹先生がそんな理想の排便姿勢をつくるために考案したのが『直腸性便秘解消ステップSULUTTO(スルット)です。

「スルットは、建築家の先生と共同開発した製品で、排便に理想的な高さや角度を計算して作っています。ある程度の重さがあり、滑り止めもついています」(大竹先生)

大竹先生のクリニックに置いてあるスルットに座ってみると、とても安定感があり、力が入りやすいのを実感。軽くいきむだけで、まさにスルッと便が出てきそうだと思いました。また、楽に便が出て、排便時間が短くなると肛門への負担が減り、痔の防止にも役立つそうです。

まとめ

洋式トイレが便秘の原因になるなんて、かなりびっくり、聞いて納得という大竹先生のお話でした。

洋式トイレでの排便姿勢は、かかとを浮かした前傾姿勢。これだけなら、いつでも実践することができますね。

便秘解消ステップは、お風呂イスなどで代用することもできるそうですが、ちょっと便座が高いと感じている方、直腸英便秘に悩んでいる方は、ぜひスルットを試してみてください。

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