
シモキタの街に溶け込む。ヴィンテージ感あふれる佇まいのワインスナック
まるで迷路のように路地が入り組む下北沢の街路。だがその路地裏には隠された宝物のように、個性的・マニアックでディープな味わいの店が点在している。2018年9月にオープンした『DAMIAN -Wine Snack-』(ダミアン ワインスナック)はまさに、そんな下北沢らしい店だ。


店内はカウンター席のみでワインバーのようだが、ママの田村美穂さん(写真上)と、男女各1名の若い“チーママ”が店に立つスナックスタイルの店だ。

確かにこれであれば、ワイン初心者も味のイメージが直感的につかめ、好みのタイプを見つけることができる。楽しく、心憎いアイデアだ。

熟成にこだわった絶品チーズで、ワインがぐんぐん進む!

チーズは、世田谷区のチーズ専門店『LAMMAS(ランマス)』から仕入れている。
『LAMMAS』は、生産地の一流熟成士が厳選したものを輸入し、土地の特性に合わせた個々の熟成庫で保管し販売しているという、業界では名の知れたチーズ専門店である。

このチーズに合わせて田村ママが選んでくれたのは、イタリアのピエモンテ産のナチュラル白ワイン「ランゲ・ビアンコ “ネ?”」(写真上)。フルーティで非常に飲みやすく、スターターとしてぴったりなワインだ。

パリにあるトリュフ専門店の最高峰『ラ メゾン ド ラ トリュフ』が監修しており、高品質の黒トリュフをマスカルポーネチーズに練り込み、チーズの王様とも呼ばれる白カビ系チーズ、ブリー・ド・モーではさんだもの。
トリュフの香りがアクセントとなり、ブリー・ド・モーの濃厚なうまみがさらに強く感じられる。ワインが止まらなくなるおいしさだ。
『abill』の名物フードメニューでワインが飲める!



「うちのお客さんは、なぜか全然ワインの名前を覚えてくれないんですよ」と苦笑するのは、オーナーの後藤宏尚さん。
そうした気取らないやりとりも、ワイン初心者にとって居心地がいい雰囲気を作っている。

「無濾過なので沈殿物があり、1本のなかでも味わいが違うんです。少なくなってくるほど、ネクターのようなコクが楽しめます」(宏尚さん)。
お茶漬け×赤ワインが合う!? 自然派ワインのプロだからこそ、ペアリングも絶妙


単体でも自然派ワイン特有のだしのようなうまみを強く感じるが、ここに茶漬のだし醤油のうまみが加わると、ふたつのうまみが舌の上で違和感なく溶け合い、さらに膨らむ。
赤ワインは和食に合わないイメージがあったが、自然派ワインのガメイは和食と相性が抜群なのだという。
自然派ワインの作り手の想いを、シンプルにカジュアルに、わかりやすく伝えたい!

後藤さん夫妻は、下北沢の人気ビストロ『abill』のオーナーでもある。『abill』オープン10年目となる節目に何か記念になるようなことをしたいと思い、数年前から夫婦でその魅力にはまっている自然派ワインの店を2号店としてオープンするに至った。
外国人観光客のツアーガイドの顔も持ち、海外経験が豊富な麻里奈さんは、生産地では居酒屋感覚で気楽に飲まれている自然派ワインが、日本では肩ひじをはった雰囲気の店で、ほとんど説明もないまま店のおまかせで飲まされることに不満を感じていたという。

ママの田村さんは麻里奈さんの古くからの友人。飲食店での接客経験は無かったが、「気取らない自然体な人にやってもらいたかったので、彼女ならぴったりだと思いました」と宏尚さんは言う。
クラフト感あふれる内装、カウンターにはママの魂がこもっている
落ち着いた雰囲気で居心地の良い同店だが、前述の通り内装ほとんどを、後藤さん夫妻と田村ママが業者に教わりながら手作業で仕上げたという。
「このカウンターには、田村さんの魂がこもっているんです」と麻里奈さん。



自然体で気取らず、やさしくて心地よく、知れば知るほど好きになる。まさに自然派ワインの魅力をそのまま表しているかのような店が、ここにある。
【メニュー】
チャージ 400円
ワイン グラス600円~
チーズ ブリー・ド・モー・ア・ラ・トリュフ、カロテンケーゼ 900円
おまかせ3種盛り 2,000円
オニオングラタンスープ 800円
本日のシメ茶漬 700円
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です。
DAMIAN -Wine Snack-(ダミアン ワインスナック)
〒155-0031 東京都世田谷区北沢2-12-203-6805-2775
19:00~翌3:00
火曜

この記事の筆者:桑原恵美子(ライター)
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