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スペシャリテはブイヤベース! 目黒に登場した実力派シェフの店『ビストロカニッシュ』

時刻(time):2019-01-28 13:37源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
日本国内で、フランス人シェフが作る本場の料理が愉しめるお店として44年もの間愛され続けた乃木坂の老舗フレンチ『シェ・ピエール』をご存知だったろうか。惜しまれつつも2017年に長い歴史に幕を下ろした、幻の名店だ。 そのブイヤベースは絶品で、ブイヤベースの存在自体があまり知られていなかった当時の日本では、多くの人々に衝撃を与えた。 学生時代にその味
日本国内で、フランス人シェフが作る本場の料理が愉しめるお店として44年もの間愛され続けた乃木坂の老舗フレンチ『シェ・ピエール』をご存知だったろうか。惜しまれつつも2017年に長い歴史に幕を下ろした、幻の名店だ。
そのブイヤベースは絶品で、ブイヤベースの存在自体があまり知られていなかった当時の日本では、多くの人々に衝撃を与えた。

学生時代にその味に感銘を受け、『シェ・ピエール』のオーナーシェフであったピエール・プリジャン氏のもとで働いた料理人がいる。
現在『ビストロカニッシュ』のオーナーシェフを務める篠原達生(しのはらたつお)さんだ。

『シェ・ピエール』で修業した後フランスに渡り、パリの人気店『シェ・ラミジャン』や現地の『ミシュランガイド パリ 2019』で一つ星に輝いた『ズ・キッチン・ギャラリー』でスーシェフを務めるなど研鑽を積み、このたび晴れて、目黒に自身の店をオープンした。

JR目黒駅西口から徒歩4分。目黒三田通り沿いに佇む『ビストロカニッシュ』。

木目調の扉に白い壁、観葉植物が並ぶ小窓に立てかけられた黒板のメニュー。喧騒から離れた隠れ家的雰囲気からは、どことなく本場フランスの空気が漂う。

スタイリッシュなインテリア使いがおしゃれでありながら、くつろぎ感のある店内。「日常使いから記念日まで」のコンセプト通り、会社帰りのお一人様、親しい仲間内での食事会、デートなど、どんなシチュエーションにも対応しうる居心地の良い空間が広がっている。

23時ラストオーダーのため、夜遅くにおいしい料理とお酒を少しだけ楽しみたいときにも使いやすい。

「高級店でしか食べられないような料理を、もっと気軽に楽しんでほしい。」
オーナーシェフ・篠原達生さんの言葉通り、肩肘張らず大切な人と本格的なフランス料理の味をシェアできるのが、この店の魅力だ。

必食! バリエーション豊富で美しく華やかなテリーヌは季節限定

東京・竹芝のフランス料理店『ツキ シュール ラメール』で総料理長の経験もある篠原シェフ。『ツキ シュール ラメール』は、テリーヌの名店である『レザンファンギャテ』の系列店なだけあり、テリーヌへのこだわりも徹底している。

「かもとフォアグラ、さつまいも、くりのテリーヌ」(写真上)は、ねっとりとした里芋に仏手柑(ぶしゅかん)という爽やかな柑橘の風味が香り、さつまいもの甘さが濃厚なフォアグラと鴨の味わいを引き出す。低温で火を入れたジューシーな鴨とホクホクの栗が食感のコントラストを生み、最後のひと口まで飽きのこない一皿になっている。

篠原シェフの豊富な知識やインスピレーションにより、肉や魚、旬の野菜を合わせたテリーヌは常時2~3種類用意。素材のうまみが凝縮され、その見た目からも贅沢な気分にさせてくれるテリーヌは、何人かで来店し全種類制覇したくなるほどのおいしさだ。

店内に広がるブイヤベースの香り! リゾットで最後の一滴まで堪能したい

ブイヤベースはオーダーが入るたび、魚介の芳ばしい香りが店内に充満する。

注文を受けてから、シェフが食材一つひとつのベストなタイミングを見極め、具材ごとに炒めていく。これだけでも充分おいしそうだが、半日かけて作った魚介だしをさらに加えていく。

だしは、魚介を丁寧に掃除し洗ってから叩き、芳ばしく焼き上げ、そこに焼き色をしっかりつけた香味野菜を加えることで、凝縮されたエキスとなる。
そのエキスを具材に流し入れると、ジュワーっと食欲をそそる音と香りが湧きたつ。

手間ひま惜しまず作られたブイヤベースこそ、篠原シェフの料理の原点であり、『ビストロカニッシュ』の渾身のスペシャリテだ。

アイナメ、ホウボウなどの魚とエビやイカ、ムール貝などが入った「本格ブイヤベース」(写真上)。贅沢にも、取材の日は最高品質のモン・サン・ミッシェルのムール貝が入荷。身は鮮やかなオレンジ色で、肉厚で濃厚なうまみが凝縮されている。だしを吸った魚はほろほろと口の中で解け、食べやすく処理された海老もほど良い弾力。

それぞれの素材の味わいをしっかりと感じる、まさに“食べるスープ”。この一品を食べただけでも、十分な満足感がある。

魚介類はその時々の旬のものが使われるため、訪ねるたびに変化する篠原シェフの独自のアレンジを楽しむことができる。

魚介のうまみが溶け込んだ至高のスープはいつまでも飲み続けていたいところだが、残ったスープはリゾットにしてもらい、最後の一滴まで余すところなく堪能してほしい。

メインの肉料理も、季節によって料理を楽しむため、固定のメニューはない。旬の食材の組み合わせや多種多様なソースにより、味の可能性は無限大に広がる。

絶妙なロゼ色に焼き上げた「仔羊.鞍下(くらした)肉のロースト」(写真上)は、フランスでは牛肉よりも喜ばれるという仔羊の腰の部分の肉を使用。優しく癖のない味わいでとてもやわらかい肉質だ。

ワインのセレクトとサーブは、ワインバーで研究と勉強を重ねた奥様が担当する。こちらの一品に合わせてセレクトしたのは、フランス南部カオールの赤ワイン『Chateau du Cedre Extra Libre(シャトー デュ セードル エクストラ リーブル)』。タンニンもほどほどでしっかりとした力強さが仔羊にマッチする。

一つひとつにボリュームがあるためお腹がいっぱいでデザートまで辿り着けないというお客が多いというが、篠原シェフが「ぜひ食べていってほしい」というデザートがある。「いちごのクレームダンジュ」(写真上)だ。ふわふわ食感と甘酸っぱい苺の味わいが口の中で広がる。さっぱりと爽やかなおいしさが食事の締めにふさわしい。

どの皿も丁寧に料理され、おいしさとくつろぎの安心感が心地よい『ビストロカニッシュ』。
そんな温かみのある、客に寄り添うビストロは、誰に紹介してもきっと喜んでくれるに違いない。

【メニュー】

かもとフォアグラ、さつまいも、くりのテリーヌ 2,000円
本格ブイヤベース(2人前)4,600円  ※プラス1,000円でリゾット可
仔羊.鞍下肉のロースト 3,500円
いちごのクレームダンジュ 800円
クラフトビール 700円~
グラスワイン 800円~
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です。

BistroCaniche (ビストロカニッシュ)

〒141-0021 東京都品川区上大崎2-18-25 1階
050-3460-7879
火曜~日曜 18:00~翌0:00(L.O.23:00)
月曜  ※その他、月に1日お休みをいただく場合もございます。
https://www.bistrocaniche.com
https://r.gnavi.co.jp/gm1wmf3j0000/

この記事の筆者:Kyoko Maruyama(ライター/フードアナリスト)


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