
名古屋の中心・栄三丁目で、敏腕女性シェフが独立開業した話題のフレンチ!



手先の器用さと向上心が導いた「女性オーナーシェフ」への道

フランス南西部ラ・ロシェルにある『レ・フロ』、リヨン近くのヴォナにある世界的名店『ジョルジュ・ブラン』で1年間学んだ。
前者はアットホームな個人経営、後者は多数の研修生を抱える大所帯。全く異なる環境に身を置き、フランス料理の裾野の広さを目の当たりにしたという。

「独立開業には不安もありましたが、十分に経験は積みました。今こそ一歩踏み出す時だと思って」と当時の心境を晴れやかに語る。

「作りたいのは私が心底おいしいと思う料理。それに合わせたいワインを取り揃えるのが、自然だと思ったんです」と肩の力を抜いた結果、自分らしいチョイスとなった。
カウンターの中からお客に語りかけ、好みを探りつつ様子を見ながらタイムリーにワインをサービス。この絶妙な距離感とプライベート感も、居心地のよさの一因なのだろう。
スペシャリテを好きなだけチョイス。『PADDA』の楽しみ方はアラカルトにあり
取り分けスタイルのおまかせメニューもあるが、あれこれ悩んでチョイスするアラカルトにこそ『PADDA』の醍醐味がある。トラディショナルなフランス料理の技術に裏打ちされたオリジナルメニューは、驚くほどクオリティが高い。

フレンチでよく耳にする「シャラン鴨」だが、フランス・シャラン地方の中でもビュルゴー家の伝統的な飼育条件を満たす契約農家で育てられたものだけが名乗ることを許される。最高の肉質を誇り、世界中の食通を唸らせる逸品だ。


牛の第2胃であるハチノスを程よい食感になるまでしっかり煮込み、10種以上のスパイスを合わせ、ひと晩寝かせて特有の臭みを中和。オーダーが入ったらサックサクの衣をまとわせ、酸味のあるトマトソースとともに供する。
内臓らしさは保ちつつ、苦手意識を払拭する味わいにファン続出。ワインが進むこと間違いなしのメニューだ。

『PADDA』では、アワビのスライスとアワビの肝のムースを封じ込めた「鮑のパイ包み」(写真上)を魚料理のスペシャリテとして提供。
ビネガーとバターを使ったトラディショナルなソース「ブールブラン」を合わせ、フランス料理の王道をいく。パイの食感、アワビの香りとうまみ、バターのコク、ビネガーの酸味が渾然一体となり、五感を存分に楽しませてくれる。
ちょい飲みに最適なビストロメニューも充実。もちろんレシピとプロセスに妥協なし

なかでも「砂肝のコンフィ」(写真上)は、一杯目のビールやスパークリングワインにはうってつけだ。
ニンニクと塩でひと晩マリネし、オイルでじっくり煮込んだ砂肝は、持ち味のコリコリ感を残しつつ、コンフィらしいしっとり感も楽しめる。ピンチョススタイルで気軽につまめるのも、ちょい飲みにはありがたい。

鶏のレバーと鴨の脂のコクに、ニンニクとフランス・バスク地方の唐辛子「ピマン・デスペレット」を加えることで、なんとも魅力的な香味が生まれる。白ワインにも赤ワインにも寄り添い、懐の深さを感じるひと皿だ。

アペリティフ(食前酒)と前菜を頼み、メニューが書かれた黒板を眺めながら、じっくり悩む時間も一興だ。カウンターの向こう側で手際よく料理する大野さんの姿を見守るのも、ライブ感があって楽しい。通えば通っただけ『PADDA』の魅力を発掘することになりそうだ。
【メニュー】
「ビュルゴー家」のシャラン鴨 4,500円
牛ハチノスのカツレツ 1,800円
鮑のパイ包み 3,400円
砂肝のコンフィ 800円
パテ・ド・カンパーニュ 1,000円
コース料理 6,800円~(税込)
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税別です。(コースのみ税込)
フランス料理 PADDA
〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄3-4-26 ヨシタカビル3F052-261-3002
18:00~23:00(L.O.)
不定休

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この記事の筆者:露久保瑞恵(ライター&編集 料理・酒・旅探求人)
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