
NYで広がる「シェフズ・カウンター」
ニューヨークの外食シーンで増えていると感じられるもののひとつに、日本の伝統的な寿司屋や炉端焼き、こじんまりした居酒屋に見られる“カウンターのみ”のレストランがある。そういったレストランのことを表現するとき、ニューヨークでは「シェフズ・カウンター」という言い方がよく使われる。このスタイルで、ニューヨークで評価の高いレストランのひとつが『ミシュランガイド ニューヨーク シティ 2019』にて三つ星に輝くフレンチ・ジャパニーズ料理の名店『Chef's Table at Brooklyn Fare(シェフズ・テーブル・アット・ブルックリンフェア)』。コースメニューは1人400ドル近くで、それに消費税とチップ、アルコールが加わったら1人600ドルくらいになる。
その『シェフズ・テーブル・アット・ブルックリンフェア』で4年間経験を積んだシェフ、マルコ・プリンス氏の絶品料理をぐっと手が届きやすい価格で味わえるのが、2018年6月にイーストビレッジにオープンした『UKIYO(ウキヨ)』だ。

炉端焼きからヒント
『ウキヨ』のオーナーは、ジャック・ラム氏と妻のグレースさん。夫妻は2001年、イーストビレッジに鮨レストラン『jewel bako(ジュエルバコ)』を、その後『ジュエルバコ』に隣接してオープンカウンター形式の『Degustation(デガステーション)』をオープン。ジャックさんは、「『デガステーション』をオープンした当時、我々はシェフズ・カウンターのスタイルを取り入れたさきがけだった」と振り返る。
ミシガン州の生まれで元軍人のジャックさんは、退役後はニューヨークを代表するフレンチシェフ・デービッド・ブーレー氏の最初のレストランでウェイターとして10年ほど働いた。そのお金でロースクールに通い、同レストランを始める前まで、弁護士として活躍していたという異色の経歴経験をもつ。 妻のグレースさんは、『Tiffany & Co.(ティファニー)』でエグゼクティブをしていた。
夫妻は何度も日本を訪れ、日本で行った炉端焼きのレストランを大変気に入り、炉端焼きからオープンカウンターのレストランを思いついたという。『ウキヨ』の名前はジャックさんが付けた。日本の「浮世」の快楽的なニュアンスが気に入っているそうだ。
「牛タン」や「茄子の味噌田楽」もお洒落にアレンジ
『ウキヨ』は、フレンチレストランだが、和の影響が見え隠れしている。
写真上・右から3つ目は、茄子の味噌田楽をミニサイズに仕上げたもの。他には黒ガーリック、千切りにしたポテトを牛脂と合わせて固めたもので構成されている。


レストランと思えないエントランス

『ウキヨ』は火曜日から木曜日はアラカルトも頼めるが、ここに来たらやはりコースを頼んでゆっくりシェフと会話しながら食事をすることをおすすめしたい。
【メニュー】
Black Angus Striploin (ブラック・アンガス・ストリップローイン) $32.00
Crab (クラブ) $20.00
Razor Clam(レーザー・クラム) $8.00
Five Course Tasting Menu (5品のコース) $95.00
Eight Course Menu Saison (8品のコース) $95.00
UKIYO(ウキヨ)
239 East 5th Street, New York, NY 10003212-979-1012
火曜~土曜 18:00~22:30
日・月曜

この記事の筆者:杉本佳子(ファッションジャーナリスト兼美容食研究家)
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