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「おいしい料理は永遠不変」という言葉がぴったりなフランス料理店が、外苑前にオープン

時刻(time):2018-02-14 05:23源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
20年前の約束を守ったオーナーにシェフが応え、外苑前に隠れ家をオープン 外苑西通りから一本入った路地のさらに奥まった場所に佇むのが、フランス語で「永遠不変」を意味する『l’intemporel(ランタンポレル)』。 古賀崇オーナーが20歳の時、長野県松本市にあるフランス料理店『オー・クリヨー・ド・ヴァン』で内藤和敏シェフと出逢う。「いつか自分の店のシェフに
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20年前の約束を守ったオーナーにシェフが応え、外苑前に隠れ家をオープン

外苑西通りから一本入った路地のさらに奥まった場所に佇むのが、フランス語で「永遠不変」を意味する『l’intemporel(ランタンポレル)』。

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古賀崇オーナーが20歳の時、長野県松本市にあるフランス料理店『オー・クリヨー・ド・ヴァン』で内藤和敏シェフと出逢う。「いつか自分の店のシェフになってほしい」と交わした約束を20年経ってやっと果たし、ふたりで「永遠に変わらないおいしい料理とワイン」を提供するこの隠れ家をオープンさせた。

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古賀さんは内藤シェフの料理の魅力を「うまいです!」と即答する。人生初のフランス料理が内藤シェフの作った料理だった古賀さん。食べた瞬間、そのおいしさに鳥肌が立つほどの衝撃を受けたという。

「例えばニンジンとか、鯛とか、何を食べたかを食べ手が覚えている、というのが今の時代の中ですごいことだと思います」と続ける。確かに見た目では何だか予想がつかず口に入れても一瞬で消えてしまう料理が昨今のフランス料理の主流だと言えるが、その逆をいく内藤シェフの料理に、古賀さんは20年経った今の料理にもその時と変わらない“おいしさ”が全身をかけ巡るのだと言う。

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店内は、薄いグレーを基調にした内装で、カウンターとテーブル席、そして4人までの個室が用意されている。どちらの席も心地良く、テーブルに置かれた透明感のあるガラスの食器やオブジェが照明によってキラキラと輝くと、日常から気持ちがリセットされ、“おいしくて楽しい時間”がスタートする。

3品以上を選んで自分のコースを完成させる新しいスタイルが話題


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こちらのメニューが独特でおもしろい。構成は食後のコーヒーを入れて12品。必ず提供されるのがアミューズ・ブーシュ(一口大の前菜)、サラダ、小さなデザート、ミニャルディーズ(食後の小菓子)、コーヒーの5品。その他はそれぞれの価格が決まっている前菜、スープ、甲殻類料理、魚料理、肉料理、チーズ、デザートから3品以上選んで「自分のコース」を作る。一番低額なのはスープ、チーズ、デザートの3品コースで3,600円、全品を選んでフルコースにすると15,000円となる。自分のお腹の具合や気分に合わせることのできる、「アラカルト」と「コース」の中間のような新しいスタイルだ。しかもひとりずつ品数を変えることができるので、同席でも気を遣わずに済むのも嬉しい。

さっそく、選択する料理の中から一部を紹介しよう。

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アミューズの「コンソメスープ」(写真上)。まずはこの香りを楽しみたい。美しいこの黄金色は肉からでる色だけでできたものだ。

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ブイヨンだけで6時間、翌日に牛スネ肉を入れて4時間煮込むシンプルを極めたこのスープが体に沁み渡る。とてつもない口福である。

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前菜より「北海道産昆布牡蠣」(写真上)。牡蠣を細い火で20分ほどゆっくり煮る。つまり牡蠣からでるだしで牡蠣を煮ているのである。火が入ったところで牡蠣を取り出し、そのだしにゼラチンを入れ冷めたところにウォッカをたっぷり。牡蠣は生牡蠣と思えるほどプリップリで白子と同じ、いやそれ以上にミルキー。ポイントはかなりの量をぎゅっと搾ったライムとレモン。酸味がウォッカと相まって最高のハーモニーを奏でる。そこに根セロリのピューレとキャビアの塩気が重なれば極上の皿となる。

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魚料理は「尾長鯛」(写真上)。内藤シェフは使う部位によって仕込みを変える。本日は脂のある腹を使っているので下準備に塩を振り少しだけ時間を置いてから日本酒で軽くマリネをしている。ソースはペイザンヌ、細かく切った野菜にさっと火を入れ、沸騰した魚のあら汁と牡蠣のジュのスープで泳がす。野菜のピューレを敷き鯛をのせ、手でちぎり香りをたたせたセルフィーユやディルなどのハーブ、そしてセルバチコとエシャロットをコルザ(焦がし菜種油)と和え、上にのせる。ごま油に匹敵する個性の強い油だが、香りや使い方が素晴らしい。老舗天麩羅店の息子として育ったシェフが日本料理のテクニックを駆使したひと皿である。

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メインの肉料理は表面だけをかっちり焼き、中は非常にやわらかい仙台の「漢方牛」(写真上)。フィレとはいえA4~A5クラスの肉は脂がのっているので、やや強めに塩コショウを振るだけで十分においしい。焼いては休ませながらゆっくりと火を入れていく。ナイフで切る必要がないくらい歯切れが良い。そして口の中でじんわりと肉のうまみが広がってくる。一度食べたら忘れられない質の良さだ。生の黒胡椒ソースは肉の味を邪魔せずに香りと風味だけを重ねている。

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素晴らしいのは肉だけではない。添えられたジャガイモもただ焼いただけだと言うが、香りも食感も味わいも「あぁ、じゃがいもだ」と思わず声に出してしまうほど生き生きとしている。もちろん芽キャベツも同じである。素材のレベルをこれほどまでに引き上げられるのはシェフの技術がどこまでも高いからであろう。

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ワインは、古賀さんがフランスの熟成したものを中心に200種類ほどをセレクトしている。どれも骨格のある内藤シェフの料理に合うものばかり。「料理とワイン、それぞれがおいしいというより、一緒になった時においしくなる“マリアージュ”を大切にしています」と古賀さん。料理を引き立てるワインを提供したいと話す。

絆で結ばれた店、『ランタンポレル』は時を超えて記憶に残る

長野県の老舗天麩羅店に生まれ育った内藤シェフは、中学生の頃から手伝いで魚を捌いたりしているうちに料理を作る楽しさを覚えた。だから料理の道に進むのは至極当然のことであったが、進んだのは天麩羅ではなくフランス料理。その理由は父親と兄がいる以上、自分は常に3番手。ならばトップに立てる可能性を求めようと思ったからだ。東京で研鑽を積んでいたが、父親が他界したのがきっかけで地元へ戻り、松本のフランス料理店『オー・クリヨー・ド・ヴァン』でシェフを務めることになった。古賀さんと出逢った店である。

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その後、TOYOTAグループのゲストハウスのシェフとして招かれる。その7年間は料理人生において非常に貴重な経験だったという。鹿が何を食べているか目の当たりにすることで何を合わせればおいしいかがわかる。この経験が内藤シェフの料理に深みを増し、ジビエ料理はVIPから絶賛されるようになった。

それから北海道富良野市にあるレストランへ移りしばらくした頃、古賀さんから「一緒に店を」と連絡が来た。断る理由など何もなかったが、OKの返事を出すのに1年かけたというエピソードもありつつ、古賀さんと内藤シェフは20年の歳月を超えて深めてきた絆と料理人生をかけてこの店をオープンした。
まさか実現するとは思っていなかったことを、実現させたのである。

“シンプルなのに複雑“ VIPを虜にする内藤シェフの料理

古賀さんが初めて内藤シェフの料理を食べた瞬間、「いつか一緒に店を作りたい」と思ったのはなぜだったのか。その答えはこの店にある。

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シンプルなのに複雑な味わい、噛めばいくつもの味が溢れてくる、驚くべきはそれらが絡み合い完璧なるひとつの味になることだ。「素材の中にあるものを合わせる」「時には日本料理の手法を使う」「ゆっくりじっくり火を入れる」、これらの内藤シェフの経験とこだわりが“不変のおいしさ”を創り出す。

食べた料理は消費されてしまうもの。しかし、この店の料理とワインとサービスは時を超えて記憶に残るだろう。

撮影:八木竜馬

【メニュー】
ディナーコース(アミューズ・ブーシュ、サラダ、小さなデザート、ミニャルディーズ、コーヒー付)
3,600円~15,000円  フルコース(全12品)で15,000円

以下から3品以上を選び、その価格を合計した額がコース料金
前菜 2,200円
スープ 1,600円
甲殻類料理 3,200円
魚料理 2,400円
肉料理 3,600円
チーズ 800円
デザート1,200円
※価格はすべて税別

l’intemporel(ランタンポレル)

〒107-0062 東京都港区南青山4-9-3 VIVRE AOYAMA 1F
050-3374-6426
12:00〜15:00、18:00〜23:00
月曜
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http://lintemporel.jp
https://r.gnavi.co.jp/f47teahg0000/

この記事の筆者:高橋綾子(フードパブリシスト)


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