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あのアニメを連想させる球体の正体は? 期待をはるかに超越する「イノベーティブフレンチ」

時刻(time):2018-01-18 05:13源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
感性が研ぎ澄まされる無彩色の“シェフズキッチン”へようこそ 東京メトロ日比谷線・広尾駅から優雅な広尾散歩通りを進むことおよそ7分。都内屈指のおしゃれ商店街の一角に、フレンチレストラン『ode(オード)』が産声をあげた。 オーナーシェフを務めるのは、八丁堀にあるフレンチの名店『シック プッテートル』(現在は『ステッソ・エ・ マガーリ・シック』)で
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感性が研ぎ澄まされる無彩色の“シェフズキッチン”へようこそ

東京メトロ日比谷線・広尾駅から優雅な広尾散歩通りを進むことおよそ7分。都内屈指のおしゃれ商店街の一角に、フレンチレストラン『ode(オード)』が産声をあげた。

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オーナーシェフを務めるのは、八丁堀にあるフレンチの名店『シック プッテートル』(現在は『ステッソ・エ・ マガーリ・シック』)で腕を振るっていた生井祐介さん。名だたる料理人からの評価も高い生井シェフの独立に、オープン当初からグルマンたちのざわつきが絶えない。

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扉を開くと、見事なまでに美しいグレーの世界が広がっている。ステージとなる調理台を取り囲むように作られた13席のコの字カウンターに、2つの個室、スタッフのコスチュームも全てグレー。濃淡のきいた無彩色の異質な空間には、生井シェフの“大好き”が詰まっている。

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ミニマルな設えは、一体どう彩られていくのだろうか。期待と少しの緊張のなか、ステージの緞帳があがっていく。

アミューズは世界的に愛されるアニメから飛び出したあの“星球”


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グレーのキャンバスを最初に彩るのは、金の宝珠に見立てられた小さな器(写真上)。黄金のフタを開けると……

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どこか見覚えのある球体が鎮座する(写真上)。世界的人気アニメ漫画に出てくる、あの”球体”をイメージした印象的なフィンガースナックの登場に、さっきまでの緊張は霧散して、胸が高鳴る。

カカオバターでコーティングされた球体は、「ジュ・ド・オマール」を作る要領でオマール海老の甲羅の色素と香りをバターにうつし、鮮やかな橙を生む。中にはオマール海老のだしに生クリームを合わせたムースが。古典フレンチの技法で作られた球体は、前店の頃よりユニークに姿を変え、まるでアニメーションの世界から飛び出してきたかのよう。

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「ひと口でどうぞ」と生井シェフ。口元に近づけると、まず感じるのはエビの香り。幻じゃないことを再認識し、舌の上にそっと置く。

ペアリングに供されるのは、ブラッドオレンジ味の「コアントロー」(写真上)。口に含むと、柑橘の妖艶な香りに包まれた途端、パキッという微音とともに球体が溶けてオマールのうまみが可憐に舞う。溢れだした濃厚なムースが華やかな柑橘香とマリアージュすると、一瞬にして儚く消える。微かな残香に浸りながら、7つ集まったら何を願おうかと、想像が掻き立てられる。

骨の髄まで余すことなく食される『ode』のシグネチャー


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カウンターから、皿、料理と全てが同化した季節の前菜「サンマ ブータンノワール 尾崎牛」(写真上)は、グレーが好きすぎるゆえに生まれた『ode』のシグネチャーメニュー。

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詳細は食べてからのお楽しみだが、サンマの頭と骨、アンチョビで作られたメレンゲが、低温でコンフィしたサンマのフィレを秘めるように覆い隠す(写真上)。噛むと極薄でグレーの破片はサクッと響き、サンマの風味が弾けてなくなる。

刺激的な食感の奥に忍んでいるのは、2つのうまみ。豚の血と脂、キャラメリゼしたタマネギに、サンマのワタを加えて炒めたブータンノワールのほろ苦いクリームが官能をくすぐり、軽く炙られた尾崎牛のタルタルがフィレにねっとりと絡んで、うまみを深く協調させる。

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大きな葉で覆われた「ケール 牡蠣 豚の耳」(写真上)もまた、好奇心をくすぐる仕掛けが詰まっている。宝石のように煌めく深緑色が美しいケールは、乾燥させてサッと揚げたもの。下にはパリパリの食感と相反するように、トロトロになるまで煮込まれた豚の耳が、皿の主役となる牡蠣をまとう。シェリービネガーの酸やハーブの香り漂う豚と、ぷっくりと甘みだけが情調された牡蠣。仲を取り持つのは、軽く泡状に仕立てられたカリフラワーのムースだ。

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「実は、ケールの下にクルトンを忍ばせているんですよ。口の中にリズムができて、楽しくないですか?」と、生井シェフは問う。“食感フェチ”のシェフが作る料理はどれも、咀嚼のたびにアクセントが入って、一度きりのセッションが奏でられる。

アマゾンカカオの個性溢れる、究極のデザート


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『ode』のデザートは奥が深い。三軒茶屋にあるイタリアンレストラン『NATIVO(ナティーボ)』のシェフ・太田哲雄さんから仕入れた“アマゾンカカオ”の「フォンダンショコラ」(写真上)は、ローストの具合やカカオそのものの個体差によって風味が変わる。

この日のカカオは、酸が特に強いそう。その個性を活かすため、カカオにスモークをかけてみる。燻製香と酸の組み合わせは、唯一無二の深みを生み出す。同じく太田さんからいただいたという、カカオの親戚“マッカンボ”でプラリネのパウダーを作り、苦味と香ばしさを足していく。

ショコラに添えられたバニラアイスは、鼻腔に近づけると甘みの奥からスモーキーな薫香を放つ。訊くと、アイスを作る途中、藁で香り付けされていた。温かいフォンダンショコラと一緒に食べると、初めに藁の薫香を感じて、後半の余韻で酸が現れる。完ぺきな温度差の妙によって、不思議と素材すべての香りがたつ。

卓上のブルースは、一期一会の心地よいセッション


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生井シェフが料理人を目指したのは、25歳の頃。アートや音楽を愛する青年のそれまでの夢は“ミュージシャン”だったと言う。きっかけとなったのは中学3年生のときに観たローリング・ストーンズのライブ。彼らのルーツを探ろうと、たどり着いた原点は“ブルース”だった。

「気の合う仲間が集まって奏でる気軽さや、その臨場感が好き」。そう話す生井シェフのブルース愛は、お皿の上からも感じられる。咀嚼のたびに変わるリズムや、相性のよい食材が集まって奏でるうまみ。卓上のセッションも一期一会なのだろう。そこにある緻密な計算を意識させないナチュラルな味わいだから、なんだかホッとさせられる。そのワケは、グレーがもたらす鎮静効果と、心地よく体幹を流れゆく“食感のハーモニー”にあるのかもしれない。

(撮影/佐々木雅久)

【メニュー】
ランチ 6,000円
ディナー 13,000円
※価格は税込み
※サービス料10%別
※ランチ時にディナーメニューを予約することも可能

Ode(オード)

〒150-0012 東京都渋谷区広尾5-1-32 ST広尾2階
03-6447-7480
12:00~13:00、18:00~21:00
日曜
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この記事の筆者:植木祐梨子(ライター)


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