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コンセプトはフレンチ方程式。『カンテサンス』出身シェフが絶妙の状態・温度・調理法で

時刻(time):2017-11-18 05:12源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
センスと経験が生み出した、深谷シェフの独創的フレンチ 港区白金の街道から新築マンションへの小道を数歩。 オリーブの木を右目に明るいグレーの扉を開けると、カウンターだけの洗練された空間が現れる。2017年9月9日にオープンした注目のフレンチレストランだ。 カウンターは丁寧に磨かれた一枚の無垢板。キッチンとの間にはクリアなステンレスの台があり、その隙
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センスと経験が生み出した、深谷シェフの独創的フレンチ

港区白金の街道から新築マンションへの小道を数歩。

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オリーブの木を右目に明るいグレーの扉を開けると、カウンターだけの洗練された空間が現れる。2017年9月9日にオープンした注目のフレンチレストランだ。

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カウンターは丁寧に磨かれた一枚の無垢板。キッチンとの間にはクリアなステンレスの台があり、その隙間にグレーの革張りがあしらわれるなど、隠れたところにもセンスが光る。大理石やタイル、ゆったりとした黒革の椅子、さまざまな素材が点在しているが、不思議と一体感があって心地いい。

店の名は『l'algorithme(アルゴリズム)』。アルゴリズムとは、算法、問題の解き方などの意味をもつ数学用語で、そこにこの店の特徴を知るヒントがある。

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オーナーシェフは、フランスではパリの有名フレンチレストランで、日本では『銀座レカン』や『ビストロ ボンファム』『カンテサンス』と、名店で修業を重ねてきた深谷博輝さん。店で扱うのは、これまで出逢ってきた縁が紡ぐ、こだわりの素材。「素材でも料理でも、こだわっている人にはこだわっている人が引き寄せられるんですね。例えば、魚だと本業は医者だけど趣味の域を超えた釣りと血抜きでよい状態のものを仕入れてくださる方とか、野菜もさまざまなつながりで季節のものを入手しています」。

料理は、昼・夜ともにおまかせコースのみ。厳選して届けていただいた命を、シェフが考えるベストの状態、温度、調理法、構成、組み合わせで提供する。粋な寿司割烹を思わせるカウンターに向き合うと、ゲストもほどよい緊張感がもて料理が待ち遠しくなる。「ひと皿ひと皿に向き合っていただきたくて、このスタイルにしました」と深谷シェフ。ここでは、何よりも“料理”が主役なのである。

不可解な料理名も想像をかき立てる一要素。ワクワクしながら次の皿を待つ

ある日の夜のコースから、ひとつの「解」を味わってみたい。

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▲「雲丹 サヴァイヨン アールグレイ」(写真上)

生の雲丹の上に、同じ雲丹のムースを重ね、火を入れる前後の風味を同時に味わう。アールグレイのサブレが食感をプラスするとともに、ベルガモットの香りやタンニンが雲丹のうまみを持ち上げてくれる。口に含むとまろやかさを感じながら、溶けるときにグッと雲丹の風味が強まり、すっと喉を通りすぎていく。「雲丹は季節や漁場によって風味が異なるので、同じものを作っても味が変わるんです」、そこが面白いと語るシェフ。このひと皿は、ほぼ通年愉しめるそう。

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▲「穴子+植物の酸 死後硬直 ビーツ+バラ+リンゴ」(写真上)

まず、メニュー名に釘付けになる。「よく質問されます(笑)。興味と期待感をもっていただくのも方程式のひとつです」。明石の伝助穴子を店で神経〆して数日、ほどよいかたさになったところでフリッターと素焼きにする。

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フリッターはカリッサクッフワッ、ビーツのペーストとおいしく馴染んでゆく。素焼きは噛みしめるごとにうまみがギュッと出てきて、いつしか集中して味わってしまう。小さい緑の葉はカタバミで、この独特な酸味もいい。

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▲「ヒョウ柄 柚子かほる 海中放血神経〆」(写真上)

これまた、すごいネーミング。皮がヒョウ柄のイシガキダイが主役だ。海中放血神経〆は、読んで字のごとく海中で仕留めてすぐに血を抜き、身が美しく鮮度のよい状態で神経〆する。

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じっくり火入れした身は皮に守られ、しっとりジューシーで弾力も十分。柚子のソースがアクセントになって次のひと口へと進め、付け合わせのアレッタや日野菜はかぶ(ひのなはかぶ)の食感が味を引き立てる。

こだわりの素材から、その日、その瞬間の「解」を導き出す

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キッチンは、カウンターの向かい。ゲストのペースに合わせて、料理の温度を見極め、絶妙のタイミングで次の皿を出す。メニュー名から素材や味、組み合わせのヒントが伝わり、目にして、味わうことで、少しずつ正解が見えてくる。魚や肉の質や状態によっては熟成もいとわない。ひとつひとつの素材に役割があり、組み合わせることで新しいおいしさを生むのだ。

ドリンクもアルコール、ノンアルコールともに料理に合わせたペアリングのみと潔い。それらもすべて深谷シェフによるラインナップで、ノンアルコールといっても野菜やフルーツを組み合わせて料理とのマリアージュを愉しめるように工夫されているというからすごい。

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そう、食空間、料理、ドリンクまでもが、アルゴリズムの構成要素となって、その日その瞬間の「解」を導き出している。新たなる味の出逢いを求めて、ここでは深谷シェフに身を委ね、口福のフレンチ方程式を解き明かしたい。

撮影:千々岩友美

【メニュー】
ランチコース(7~8皿構成) 8,000円
ディナーコース(10~11皿構成) 14,500円
ワインペアリング(3~7杯) 4,500~10,500円
ノンアルコールペアリング(5杯) 5,500円
※季節によって内容は変わります
※価格は税、サービス料、水代 込み

l'algorithme(アルゴリズム)

〒108-0072 東京都港区白金 6-5-3 さくら白金102
050-3374-1850
ランチ12:00~(L.O. 12:45)、ディナー 18:00~ (L.O. 19:30)
日曜
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http://lalgorithme.com
https://r.gnavi.co.jp/9f0bnhbs0000/

この記事の筆者:須永久美(ライター)


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