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〆の「エビのかき揚げ丼」が絶品で美しすぎる! ファン待望、天ぷらの人気店が新富町で復

時刻(time):2017-10-17 04:15源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
立ち退きから1年半、ファン待望の移転先は新富町 『旬恵庵 あら垣』の店主、新垣要さんは日本料理の世界で30年、独立を機に天ぷらをメインにした店を勝どきで始めた。経験を生かした料理と天ぷらは評判となり予約が困難になり始めた頃、立ち退きにより惜しまれつつ閉店。それから1年半、待ちに待った移転先が新富町に決まり、2017年6月に晴れてオープンした。 カウン
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立ち退きから1年半、ファン待望の移転先は新富町

『旬恵庵 あら垣』の店主、新垣要さんは日本料理の世界で30年、独立を機に天ぷらをメインにした店を勝どきで始めた。経験を生かした料理と天ぷらは評判となり予約が困難になり始めた頃、立ち退きにより惜しまれつつ閉店。それから1年半、待ちに待った移転先が新富町に決まり、2017年6月に晴れてオープンした。

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カウンターに美しく並べられた食材にうっとり。おまかせのコースは先付けから始まり、ひとつずつ出される天ぷらの間に一品料理を挟むスタイルだ。ゆとりある8席、天ぷらの揚がる音に心が弾む。

食材にあった仕込みと自家製調味料が成せる味

人気の一品料理は出逢ったことがない味ばかり。食材の良さはもちろんだが、自家製の調味料やタレが素晴らしい。お造りに添えるのは煎り酒や海老味噌醤油だったり、うなぎの白焼きにトマトをろ過して抽出した液から作る絶品のポン酢を使ったり。天つゆはもちろん、アワビにつける鮑肝塩など調味料のほとんどを自ら創りだす。そのレシピは200近い。長い間、日本料理の世界で研鑽を積んだからこそできる技である。

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本日の先付けである「うなぎの白焼きのトマトポン酢」(写真上)。香ばしく焼いたうなぎの上に焼いたトマトと葱をのせ、キュウリと大葉と生姜の千切りを混ぜて盛り付ける。まろやかでトマトの酸味をほのかに感じる。トマトの身から抽出するのだが、ゆっくりと一適一適落ちるのを辛抱強く待つ。無理に絞ると透明な液にはならないそうだ。

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先付け、お造りの後に天ぷらが数品だされる。まずは「エビ」(写真上・左)から。天ぷらは“蒸し料理”と新垣さんは言う。熱々を噛んだ時の香りの高さを感じてほしい。

「はじめは塩がよろしいかと思います」と、すすめてくれる。1本は塩、1本は天つゆでいただいてみる。しっかりと火が入って尾までパリッと揚がっている。

天ぷらにする店が多い「エビの頭」(写真上・右)を新垣さんは焼く。こうあるべきという概念ではなく自分がおいしいと思うかどうかで調理法を変える。確かに、焼くことで驚くほど味噌の甘みを深く感じられる。

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揚げ油は、綿実油(めんじつゆ)を精製した白絞油(しらしめゆ)と2種類のごま油をブレンド。クセがなく上品なうまみとまろやかさがあり素材の持ち味を十分に生かす。衣をできる限り薄くつけてもカラリと揚がるように配合した粉をまとわせる。

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新垣さんの故郷である沖縄の食材も取り入れている。この「自家製ジーマーミ豆腐」(写真上)は天ぷらの種としては異色だが、これがねっとりとした食感とコクのある味わいに衣のサクサク感がマッチして見事。噛むと落花生の香りがふわりと漂う。

どの種にも湯気とうまみがギュッと詰まっている。キス、のどぐろ、京かんざし(金時人参)や銀杏、零余子(むかご)、山科とうがらしと食感や風味の緩急をつけながらテンポよく揚げていく。野菜は180℃以下、穴子や中をレア気味にするイカなどは200℃以上。もはや鍋のそばにいるだけで大体の温度がわかるそうだ。

時には“食材にまかす”ことで食感と味わいを多彩に


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昔から惚れ込んで使っている「加賀蓮根」(写真上)。節と節の間が短く、穴も小さめ。シャッキリとした食感ともちっとした粘り気が他とは一線を画す。厚めに切って沖縄・粟国村の塩でガブリといただく。

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変わり種として海苔を巻いた「秋刀魚」(写真上)を。春の実山椒を炊いて南高梅と乾煎りして粉末にした削り鰹と一緒にすり鉢でよくすりつぶして作った梅山椒をのせる。脂がのった秋刀魚に梅の酸味、口どけが良い海苔とともに最高の相性だ。

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身が薄い「スミイカ」(写真上・左)の新物は1杯丸ごとクルクルっと丸める。かのこに入れた隠し包丁で信じられないほどやわらかく、丸めることで食感に厚みができ別格のおいしさに変わる。水分をあまり含まない「栗」(写真上・右)は揚げるのが非常に難しい。ハゼないようにいちど休ませて2度揚げにする。ホクホクして甘さも十分。

日本料理と天ぷらのハイブリッド“新垣天ぷら”に感動


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クライマックスは揚げたての「穴子」(写真上)一本。金箸で上から押さえればサクッと良い音を立てて2つに割れ歓声があがる。油に食材を入れて揚げるだけなのに、こうも違うと改めて天ぷらの奥深さを考えさせられる。

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シグネチャーである「芝エビの天ぷら」(写真上)は天丼かお茶漬けを選べる。

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花びらのように芝エビを重ねた形は本当に美しい。絶妙な甘みの煮切りにくぐらせればシメにふさわしい深い満足感を与えてくれる。季節で変わる味噌汁は石川小芋ととろろ昆布、菊花、京丸葱を白味噌仕立てにした。味噌汁も一品料理に数えられるほど凝っている。もちろん味噌も自身でブレンドし麦味噌の香りが心地よい。合わせたり、鰹節を入れて寝かせたりと、常に2~3種類の再構築した味噌を用意している。

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あまりにも評判が良く定番となった「沖縄黒糖プリン」(写真上)はどこまでもなめらかでコクがたっぷり。同じく沖縄黒糖を入れた黒蜜のカラメルとともにいただく。

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謙虚が一番、「料理を上から出すな」と教えられた。若手に対しても自分より優れたところがあれば頭を下げて教えてもらう姿勢だ。「50歳、まだまだ勉強することばかりです」と話す。
食材は徹底的に旬のものにこだわり、良いものが出るまで待つ。食材に合った仕込みをし、その食材を最高においしくする調味料を自らの手で創る。新垣さんにとってこの2つをつなぐ方法が天ぷらなのだ。天ぷらひと筋の料理人にはどうやっても勝てないと言うが、日本料理の知識と経験があるからこその“新垣天ぷら”である。天ぷら新時代と言われている今、記憶に残る店が誕生した。

(撮影/平瀬夏彦)

【メニュー】
おまかせコース 14,000円
※価格は税別

旬恵庵 あら垣 (しゅんけいあん あらがき)

〒104-0043 東京都中央区湊3-5-10 VORT新富町1F・B
090-7716-4125
17:00〜最終入店20:00
不定休  ※お問い合わせください
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この記事の筆者:高橋綾子(フードパブリシスト)


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